3月号広報誌のコラムで糾弾予定だったのですが、やっぱり…というか、欲にとらわれた浅ましい自治体が出てきたので、取り急ぎ。
ふるさと納税返礼品に、返礼割合4割の“超お得”なAmazonギフト券を加え、想定外の大金を手にした静岡県小山町。
2017年度全国一位の納税額を誇る大阪府泉佐野市の実績を110億円ほど上回り、さあ、この後の展開やいかに、と注目していたら、やっぱり泉佐野市が黙っていませんでした(笑)。
なんと、寄付者にAmazonギフト券をプレゼントする企画をスタート。100億円に達するまでキャンペーンを継続するそうです。
モバイル決済サービス「PayPay」の企画と的確にかぶせるなど非常にユニーク。
まさに、拍手喝采!
民間仲介サイトに支払う手数料はバカにならないので、ギフト券をエサに独自サイトへ誘導する戦略も見事というほかありません。
ふるさと納税制度が、純粋なビジネスならば。
返礼品競争を規制するための基準を国が通達し、6月には法制化されるという流れがないのであれば、何も言いません。
アイデア勝負なんですから。
ただ、法制化されていないとはいえ、国からルールとして示されているものがある以上、その中で知恵を競い合う方がよほど面白いと思うのですがね。
「策士、策に溺れる」的な浅ましさしか、私には感じられないのです。
あなたのマチの地場産品には、それほど魅力がないのですか?
不思議なのは、多くのメディアがこの件をそれなりに大きく取り上げていること。
さらに、批判的というよりは、面白がっているように見える。
泉佐野市のサイトへの誘導とも受け取られかねない報道もあって、いやはや驚くばかりです。
皆さん、過度な返礼品競争に警鐘を鳴らしていたのではなかったのでしたっけ?
このネタをブログにしている私自身もPRに加担しているようなものなので、ヒトをどうこう言えた義理ではないのですが(苦笑)。
「美しい村」づくりを目指す身としては、これ以上ない“反面教師”としてマチづくりに活用させていただくつもりです。
これほど得難い教材はありません。
ちなみに、普段の私は、こんなに攻撃的でも、嫌みっぽくもないです。それほどに胸がざわついた話題だったということで、なにとぞご容赦ください。
笑顔と感謝、美しい心を忘れることなく。