風邪を侮らないぞ、と決心して、寒い夜は暖房をしっかりつけて暖かくしていたのに、また風邪をひいてしまいました。先週の月曜日の夜からなので、もう明日で10日。周りに、コロナか、インフルか、花粉症かと色々心配かけてしまうので、昨日病院に行ったけれど、風邪だという判断でした。

 

症状は咳と鼻水と声だけで、特に気分が悪いわけでもないのですが、他の人にうつすといけないので、英会話もバレエは2週連続でお休みです。食欲がしっかりあるのはいいような、悪いような。

 

生協の剰余野菜を購入していますが、先週届いた丸々1個の白菜が未使用なのに、今週も2分の1個の白菜が。

 

白菜を消費しなくては、と思い、ひき肉を挟んだ重ね煮を作りました。味のアクセントにセロリを散らしています。白菜の色が瑞々しい!

 

 

 

残りはすし酢、塩、しょうゆで浅漬けに。セロリを入れたらいいお味になりました。

 

これでやっと白菜半分が消費できました。あと丸々1個残っているのは何にしようかな?

 

 

読書記録:「説得されて」(ジェーン・オースティン・作)

 

ジェーン・オースティンの作品はみんな読んでいるつもりでしたが、未読の書を偶然図書館で見つけました。勿論、これまでにも翻訳されてきているのでしょうが、私が手にしたのは、2019年1月29日初版発行の割と新しい本です。

 

 

ジェーン・オースティンの本は本当に独特です。彼女の作品は18世紀末から1810年代に書かれているそうですが、その精神的土壌は18世紀だとか。私達が武士の世界を何となく「こんなだろうな」と納得しながら時代小説を読むように、この作品の階級制度や価値観なども、「なるほどね」と思いながら読んでます。この時代の、ちょっと滑稽にも感じる価値観はなかなか面白いです。

 

大抵はヒロインの恋愛を中心に、家族、友人とその恋愛事情、家柄や家庭の事情、経済状態、など、主人公たちを取り巻く環境や出来事も詳しく書かれています。

 

とにかく登場人物のそれぞれの設定がすごいんです。「虚栄心の持ち主」「外見は美しいが真の洗練と判断力に欠ける」「家柄や社会的地位に弱い」「「果断で情熱的」「率直で思いやりがある」「容貌と家柄自慢のナルシスト」・・・・

 

こんな特徴を持った人をたくさん登場させるので、読者には誰が素敵な人で誰が卑しい人か、愚かな人か、すぐにわかります。

 

控え目で魅力的で賢明なヒロインが、虚栄心が強くて家柄や見た目に固執する親や姉妹からぞんざいに扱われていると、読者もヒロインを応援したくなり、最後はヒロインが素晴らしい伴侶と結ばれることを心から願いながら読み進めていくことになります。

 

そして、ヒロインのカップルが、数々の誤解を重ねた後、その誤解が解けて幸せになるというエンディングに読者もホッとするのです。

 

ほとんどの小説が同様の内容です。

 

私が初めて読んだこの作者の作品は「エマ」でした。学生時代、「英国小説」という授業で、その一部を原本で読んだのです。私は残りを和訳で読んだ時、すごく面白いけど、名作というより大衆小説のように感じました。

 

でも今は、こんなに歳月が流れても面白く読めるというのは、やはり本当に名作なんだと思うようになりました。例えばこんな描写があります。

 

この夫人はゆったりと大柄な人で、本来繊細な優しさとか感傷よりも元気さや陽気さを表現する方に断然向いていた。(中略)

 

身体のサイズと心の悲しみとに、必然的なつり合いなどは確かにない。でかい図体の人でも、この世でもっとも優美な手足を持つ人と少しも変りなく、深い悲嘆にくれる権利がある。だが、公平であろうとなかろうと、理性をいくら働かしても無駄な、趣味から言っても耐えられず、可笑しさがこみ上げるのをどうしようもない組み合わせというものがあるのである。

 

ある夫人が嘆き悲しむ場面に、なんて皮肉で辛辣で、ある意味ユーモラスな描写をするのでしょう。この描写により、読者はその人物がまるで目の前にいる人ようによく理解できるのです。

 

それに、BBCで制作したドラマ「高慢と偏見」は、本当に時代を再現してて、恋愛ものとして夢中になって見ました。やはり彼女にしか書けない名作ですね。

 

私は恋愛ものとハッピーエンドが大好きなので彼女の作品がお気に入りです。