昨日、録画していた「万引き家族」を見ました。

 

タイトルはとても惹きつけられるネーミングです。でも、放送当日は気が重くなりそうで、始めの5分だけ見て止めました。生活のためとはいえ、子供を連れた万引きシーンから始まっていたからです。始めのシーンなので、捕まるとは思いませんでしたが、子供を使うというところが凄く不快でした。

 

全部見た今も、私はこの作品の内容ははっきり言って嫌いです。未来に建設的な気持ちや希望を持っていない人たちを描いているだけですね。結末にも希望は見えません。

 

勿論、皆が健康的で前向きなストーリーを望んでいるわけではないし、こんな生活をしている人がいるのかと深く何かを感じる人もいるでしょうが、私はこんな生活とは無縁の人たちが作った作品としか思えません。

 

年金をもらっている老人と、風俗で働く若い女の子と、クリーニング屋のパートで働く奥さんと、工事現場の日雇いをしている亭主。それにさらってきた小さい子供が1人・・・のちに2人になりますが、そんな家族構成なのに、万引きの必要があるのでしょうか?しかも、ボロとはいえ、老人の持つ戸建てにみんなで住んでいるというのに。

 

病人を抱えたり、様々な事情により働こうとしても働けなくて、思い余って、自分の気持ちを押し殺して万引きをするというのではなく、さりとて喜劇のような破天荒なおかしさがあるわけではなく、中途半端です。

 

万引きやウソは、他人を騙すということが、刺激的でありまた楽なので、一度手を染めたら辞められないんだと思います。これが人間のありのままの姿だとしても、こんな人たちの生活を見たいとは全く思わないです。怖いです。

 

こんなにたくさんの人間が住んでいるのに、老人が一人暮らしを装えたり、小学生が学校にも行かずに近所をフラフラ歩いて万引きをしていたり、そんなシチュエーションも物語を面白くするために作っただけの、辻褄の合わないところだと思います。

 

彼らが、そんな生活が恥ずかしいものであり、いつかはこんな生活から抜け出たいと思わせるような教育を受けて来なかったのだとしたら哀れです。どん底で育ち、同じように生きていくいわゆる負の連鎖なんでしょうか?

 

でも、やっぱりなんか違う気がします。この偽装家族は、善悪の感情が無くなっている人たちの集まりなのです。だから、子供を勝手に連れて来たり、亡くなった人を埋めようと思ったりするのです。

 

私が真面目過ぎると思われるかもしれませんが、若くして突然シングルマザーとなって、景気の荒波にもまれながら働いて3人の子どもを育ててきた私には、こんなストーリーが肌が合わないのは仕方ないでしょう。せめて希望が持てる最後にしてほしかったですね。

 

ブログランキングに参加しています。

今日もクリックしていただけると嬉しいです。