先日、本棚を整理していたら、
なくしていたと思いいていた一級合格証が出てきました。
日付は昭和55年3月15日。
今から29年も昔です。
懐かしかったですね。
当時は、テクニカルもクラウンもありませんから、
1級は、技術賞の最高峰。
持っているだけで鼻高々でした。
ところで、私の滑りを見ているかたなら、
あの滑りで一級????
という疑問があるかと思います。
ここで、昔は上手かったと言えばつじつまが合うのですが、
事実は逆で、昔は今より下手でした。
当時は、1級のレベルが低いというよりは、商業ベースに乗っていて、
1級検定ツアーに参加して数日研修を受けると1級が頂けるというシステムでした。
さすがにある程度のレベルは必要でしたが。
私はツアーには参加していませんでしたが、
似たような状況で、かなりの温情合格でした。
もっとも、スキーに限ったことではありません。
私は、スキューバーのライセンスも持っていますが、
これも数日研修を受けると、
自動的に頂けるシステムになっていました。
その結果、ライセンスは持っているけど、
ボンベはうまく繋げないというような????なダイバーができてしまう訳です。
もっとも、日本国内では、特に困りません。
「ライセンスは持っているけど何もわかりません。」
と言っても、驚愕されることもなく、「大丈夫ですよ。」と言って、面倒を見てくれます。
なんと言ってもお客様ですから。
外国ではそうはいかないようです。
海外でダイビングをしている知り合いがいますが、
外国では、ライセンスを持っているというと、基本的にほっておかれるので、
往生する日本ダイバーがしばしばいるそうです。
そうでしょう。まじめな方なら技術的なことはマスターしているかと思いますが、
ダイビングポイントや潜水時間もプランニングするのは、日本の初心者ダイバーには、まず、無理です。
スキーでも技術証は持っているけど下手です、と言った矛盾が通用するのは、
おそらく、日本だけしょう。
あくまでも、29年前の話です。
今のことではありませんので、誤解のないように。
当時は空前のスキーブームで、スキー場は、芋を洗うよう、
スキー客は、お金を払って劣悪な環境で我慢して滑っていました。
コーチングスタッフも人手不足。
1級を持っているとアシスタントコーチができるので、そのアルバイトもしました。
技術レベルが低くてもまじめに指導法を勉強していれば救いがあるのですが。
それもせず、いいかげんなものでした。
一番の失敗は、講習生を連れて検定中のバーンを横切ってしまったこと。
周りを見ていないにも程があります。
さすがに途中で気がついたのですが、
初心者を連れていたもので、バーンの途中でころんでなかなか出てこない人がいたりして、
かなりヤバかったです。
久しぶりに昔のことを色々と思い出しましたが、
どうも反省することが多いようです。
当時、私や私のようなコーチに教わった方、
ごめんなさい。
今は昔と違ってスキー場の環境は、とても良好です。
昔懲りた方も、もう一度、来てみてください。
きっと、また、スキーが好きになります。
by sasamoto