本道佳子さんのビーガン料理@響の杜クリニック(札幌)
私が本道さんに出会ったのは1年前の本人が主催する料理教室で、ビーガン料理というものに出会ったのもこれが初めてだ。
見た目のインパクト、色合い、力強さ、そして味。全てに衝撃を覚えたことを昨日のことのように覚えている。
それから岐阜のホワイトドラゴンランチ、そして「週末ビーガン野菜レシピ」出版記念パーティーで、幾度となく感動を覚えてきた。
人に説明する時に、ビーガン料理とはこういうことで、さらに本道さんの料理はこんなにすごいんだと言っても、約9割の人はその話を受け取れないだろう。
しかし、実際この料理を体験し、本人に会い、食事をすることで私が知る全ての人が感動してしまう。
それはやはり本道さんの人間性も大いにあるが、それよりも重要なのが人が本来、本当に体に入れたい食事、体が喜ぶ食事を、その本人が体感しているからだろう。
つまり、私は本道さんのことを天才料理人だと思う。
つい2週間ほど前、本道さんと食事をする機会に恵まれた。
それだけでも光栄なことなのだが、その時突然「今度、札幌で料理を作るんだけど、あなたも来ない?」と誘われた。
私は「えっ?」と驚く暇もなく、本道さんは続いて「私のサポートで一緒に料理を作りましょう。」と言ってきたのだ。
是非!よろしくお願いします!と返事をし、家に帰り、興奮する私に妻のミッチは「興奮している暇なんかないよ。全力でやってきなさい!」と背中を押すどころかドロップキックされた感じだった。
そうして私は、北海道札幌市円山にある響の杜クリニックで、一緒に料理をすることになったのだ。
本道さんのビーガン料理を一言で例えるなら、
「即興」である。
まさに即興料理が本道さんの真骨頂であり、スピード、判断力、思い切りの良さを兼ね備えている。
例えば、同じ人参にしても、様々な農家が様々な人参を作り、形も大きさも味も様々である。それを手に取った瞬間、本道さんの脳裏には電気が走り抜けるスピードでアイディアが生まれ、料理となる。
それに好奇心も重なっているため、誰もみたことが無いような組み合わせが生まれる。
こうして出来上がる料理に本道佳子の世界観を垣間見ることができるのだ。
つまり、本人も最後の最後までどんな料理が出来上がるかわからないのだ。
私は、そのサポートなのだから、本道さんの発言、目線、行動、空気感、全てに神経を研ぎ澄ませた。
この日の流れはこうだ。
前日まで行っていたタイから取り寄せた食材、調味料、近くのお店で目に入った野菜たち、私が三重県からお土産で持っていたそうめんとアオサなど、集まった食材を広げ、なんとなく組み合わせてみる。
これと、これを和えようかしら、これは茹でてサラダにしたらどう?
このニンニクは揚げてペペロンチーノみたくしちゃおうか?
このキノコがスープになるわね。わー美味しそう!
など、私に言いながら、次々イメージを膨らませていく。
私はそれを、聴き逃すまいとメモにとり、私ができる仕事を考えていく。
しかし、実際、野菜を切ったり、茹でたり、揚げたりしていると本道さんの頭の中に新しいメッセージが入り、次々とアイディアが生まれるらしく、最初に言っていた組み合わせのことなど忘れ、今、思いつく最高の料理を作り上げていくのだ。
私は今、本道佳子さんの真骨頂を目の当たりにしているのだと感じた。
この麺に至っては、私が本道さんにお土産として持って行った四日市のそうめんであり、それがまるでパスタのように出来上がってしまう。
写真にはないがジャガイモと大根を炒めた料理があってそれにはアオサを使っていた。
つまり、今ある最高のものこそが、最高の料理を作り出すということであり、今、目の前にあるものに足りないものなどないということになる。
それを今いる人たちが食べる事こそが、本来の食事になり、ビーガン料理(完全菜食)を作ることによって、全ての人種、宗教、国籍の人が食べることのできる料理となるのだ。
全部で9品、最後のそうめん追加を入れて10品のディナーとなった。
次々と起こる現象を楽しめたかと聞かれれば、私は大いに楽しめた。
そしてビーガン料理という世界に興味を持った。
これから私が進む道はこれかもしれない。と感じた1日だった。
呼んでくれた本道さん、そして響の杜クリニックの皆さん、本当にありがとうございました。
そして食べにきてくれた宮武さん、木村さん、真由美さん、とても嬉しかったし、久しぶりに顔を見れて安心しました。
どうもありがとうございました。
響の杜クリニック院長先生と本道さんのお話会
蘭越、お米農家宮武さんと3人での一枚
盛り付けているお皿に感動し、料理途中で写真を撮る本道さんからの一枚
これから本道佳子さんは全国、海外の中でも北海道に行く機会が増えるだろうと思います。
是非一度、北海道の皆様に味わっていただきたい料理です。
本当にありがとうございました。
たっく