『陽気なギャングが地球を回す』


陽気なギャングが地球を回す (祥伝社文庫)/伊坂 幸太郎
¥660
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【Outline】

嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女。

この四人の天才たちは百発百中の銀行強盗だった……

はずが、思わぬ誤算が。せっかくの「売上」を、逃走中に、

あろうことか同じく逃走中の現金輸送車襲撃犯に横取りされたのだ!

奪還に動くや、仲間の息子に不穏な影が迫り、そして死体も出現。

映画化で話題のハイテンポな都会派サスペンス!


【Review】

映画と原作というのは私の中では両立しない。

どちらか先の方は楽しめるが後の方は楽しめないということばかりだ。


しかし、今回はちがった。

映画を先に観て 、原作を読んだのだが存分に楽しめた。

むしろ先に映画を観ておいてよかった、と思ったほどだ。

そもそも原作がよかったからなのか、映画のできがよかったからなのか

あるいは両方か。それはわからないが

映画と原作の両方を楽しめるものとして数少ない中のひとつである。


それでも原作を先に読み、映画を後から観た人には

映画を酷評する人が多いことを考えると

この作品は、映画を先に観て原作を読むという流れの方がいいのかもしれない。


『オーデュボンの祈り』『ラッシュライフ』 のような

最後まで読まないとわからない、パズルの1ピースが最後に埋まる

というようなミステリとは趣向が違う。

推理小説とも違う。

そんな風に読んでしまってはおもしろさが半減してしまう。

本作の特徴はテンポのよさ。リズムのよさ。

響野のセリフを、弾むように流れるように読めればいうことなし。

それこそ、あたかも佐藤浩市が喋っているかのように。


その意味でも、映画を先に観たほうが楽しめるのかもしれない。



【Rating】

☆☆☆☆



【Relation】

映画はこちら。