ツリガネムシ エピスティリス 治療 | 隼のブログ

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アロワナ飼育者が悩まされる病気?のひとつ、ツリガネムシ。
発症すると完治が難しく、治っては発症のいたちごっこになる人も多いと思います。
治療方法についてよく相談されるので私なりの考え、治療法をまとめたいと思います。
 
ツリガネムシ病、またはエピスティリス症と呼ばれています。
勘違いされてる方も多いかと思いますが、ツリガネムシは細菌ではありません。
原生動物でゾウリムシやアメーバなどの仲間です。
ツリガネムシは魚から体液を吸ったりするのではなく、水中の微生物などを捕食しています。そのためツリガネムシ自体は害になりません。ツリガネムシが原因で起こる症状の悪化が害になるわけです。
ツリガネムシという生物は飼育水内に常在しているので水槽からいなくなるようにすることは基本的に不可能です。
 
ツリガネムシが発生する原因も、ツリガネムシ自体が細菌では無いので
ツリガネムシ→病気、炎症
ではなく
病気、炎症→ツリガネムシ→病気、炎症 悪化
のパターンになります。
簡単に言うと最初に発症するのはツリガネムシではないということです。
この認識の違いからくる治療を行っているため、発症の根本の原因が解決されずツリガネムシが完治しないスパイラルに陥っているのだと思います。
 
そのためツリガネムシの治療法として良く紹介されているツリガネムシをタオルでふき取るやピンセットで除去するでは根本的な原因を取り除けないのでかなりの確率で再発します。
細菌ではないので薬もツリガネムシの治療にはなりません。あくまでツリガネムシ発症原因の治療です。
 
治療の手順としては
ツリガネムシが発生する原因のすべてを改善→ツリガネムシの治療
になります。
 
ツリガネムシは粘膜に発生します。ツリガネムシが付くということは何らかの原因で粘膜が弱っているということです。
考えられる原因としては、
ストレス、ウールボックス・濾過槽の汚れ、水質の悪化、生まれつき粘膜が弱い、細菌性の病気、粘膜の擦れ・剥がれ等です。
ようは粘膜の保護機能さえしっかりしていればツリガネムシが発症する確率はほぼゼロになるということです。
 
まずは上記の原因で考えられるものをすべて改善していきます。
すべて解決しないと再発してしまいます。
細菌が原因でない場合、薬や塩を入れても良くなりません。
水質に問題がなく、薬を入れても治らない場合、再発する場合は水槽内の汚れ、魚の過密、生まれつき粘膜が弱いのどれかが原因です。
 
意外ですがツリガネムシ発症、再発の一番の原因は水槽内の汚れです。
原因の中に粘膜の擦れ・剥がれと書きましたが、水槽内の汚れた面に体が当たると当たった場所の粘膜が擦れたり、剥がれたりして弱くなります。
さらにその汚れた面に付いていたツリガネムシが刷り込まれるように粘膜に付着します。同じ場所や片側のみにツリガネムシが発症するのであればその可能性が高いです。泳ぎ方をよく見てみると一定だったり癖があったりでツリガネムシが発症する場所がどこかで擦れていませんか?フロー管やコーナーガード、ポンプ、塩ビ管、水中蛍光灯などは水槽面を綺麗にしている人でも要注意です。水槽の背面や底面など掃除しにくい場所もこまめに磨くようにします。あとは水槽が過密で魚と魚が擦れあう場合も同じです。アロワナは水槽でエサを待って並んでいることが多いのでここも要注意です。
水槽内を綺麗にするだけで完治するケースが多いので、まずはこれから試して下さい。できるだけ薬は使わないほうが魚、濾過槽にもいいので。
 
 
問題なのは生まれつき粘膜が弱い個体です。
水替えをした際、粘膜に小さな泡がまとわりつくような個体は粘膜が弱いことが多いです。触った感触も魚特有のぬめりが無く、固くザラザラしています。鱗が欠けることが多いのもこのタイプです。
このタイプは水を替えすぎてもダメ、間隔を空けすぎてもダメなど水質に気を使います。
少しずつの水替えを心がけ、個体に合った新し過ぎず、古過ぎずを探して下さい。※もちろん古い水、新しい水、と合う水質がはっきり分かれている魚もいます。
 
 
 
根本の原因さえ取り除けば、ツリガネムシは自然消滅することが多いです。
原因を取り除いた上で、ツリガネムシを早めに取りたいのであればピンセット、タオルでふき取るも効果的です。
ただその後のトリートメントはしっかり行って下さい。粘膜の弱い個体にはNGです。
 
 
飼育環境、個体によって治療方法はさまざまで、文章ではすべて伝えきれませんが、ひとつの手段として参考にしていただければと思います。
あくまで私が経験してきて思ったことなんで間違い等あるかもしれませんがご了承下さい。
もし詳しく相談に乗って欲しい方がいらっしゃればゲストブックから非公開にしてご連絡下さい(^^)vできる限りのアドバイスはさせていただきます♪
まだまだ勉強中なので、新しいことが分かればどんどん書き足していきたいと思います(^^)