こんな質問に、フランス人はこう答える。 | 沖縄で語学と日仏バイリンガル教育と

沖縄で語学と日仏バイリンガル教育と

フランスで6年、東京で4年過ごしたのち、2020年8月に私の故郷(夫と出会った場所)沖縄に来ました。
2011年生まれの息子、2013年生まれの娘がいます。
2020年8月より、沖縄在住。
公立小+おうちフランス語で日仏バイリンガル育成中。

みなさんこんにちは。

あれよあれよとクリスマスも終わってしまいましたね。

それぞれに、楽しくにぎやかなクリスマスを過ごされた

ことだと思います。




私たち一家はクリスマス前から義実家に滞在中です。

日本で言うお正月的な位置づけにあるだけに、

毎年この時期に帰省すると、毎日誰かしら親戚と

会うことになり、大忙しです。




今から10年位前、夫とはまだ交際中で、日本に

住んでいた頃、フランスではじめてクリスマスを

過ごした時のことを今でもよく覚えています。




親戚関係の付き合いが濃い~~~フランス。

10日間くらいの滞在期間に、親戚との会食が何度も

何度もあり、一回の会食の時間がこれまた長い!




その上、フランス語は分からない。

たまに英語が少しできるいとこなどが気を使って

相手にしてくれるものの、そんな自分がまたなんとも

みじめに思え(なんというヒネクレ者^^;)、どんどん

気持ちはやさぐれる一方でした。




会食が終わった後は、毎回疲れとストレスから

夫(そのときはまだ「彼」)と喧嘩をし、


「こんな面倒くさい交流を一生強いられるくらいなら、

もう別れたほうがマシ!」


とさえ思ったものです(笑)。




クリスマスを迎えるたびに、あのあまりに辛すぎた、

生まれて初めのフランスでのクリスマスを思い

出します。




今年もまた、義家族に囲まれて平和なクリスマスを

過ごしながら、紆余曲折を経つつも何とか頑張っている

自分を、少しだけほめてあげたい気分になりました。




クリスマスの日の話などはまた機会があればすると

して、今日は、クリスマスイブの当日、キッチンで

たまたま小耳に挟んだ夫と義母の会話があまりにも

面白かったので記事にしてみます。




その日は、朝から義母は色んな準備で大忙しでした。

お客さんを迎えるにあたって家の準備、自分の身支度、

料理の支度、それに加えてこなさなければならない

所用もいくつかあって、とてもバタバタしていました。




私には、傍から見ているだけで、その忙しさは

よーーーーく伝わってきました。




私と夫は、その日の午後、近くに住む夫の友人を

訪問する予定がありました。彼は義母もよく知る

夫の幼なじみでした。




義母がキッチンで殺気立ってバタバタ仕事をしている

ところに、夫がぶらりとやってきて、のんびりエスプレッソを

いれたかと思ったら、それを片手に暢気に声をかけました。




「ねぇママン、今日午後さ、パトリス(その幼なじみ)の

ところに行くんだけど、ママンも行きたかったりする?

ママンも彼にはしばらく会ってないでしょう。どう?♪」




私は横で子供たち用のスープを作りながら聞いていて、



「ああ、なんてKYな質問、、、、。

ただでさえ忙しいイブの日に、更にやることが

いっぱいあってこんなに殺気立って仕事している

のに、行くわけないよ。。。」



と思いつつ、




「残念だけど行けないわー」

というくらいの返事を予想していました。

しかし、義母の返事は、私の想像をはるかに上回って

パンチが効いていました(笑)。




「時間がない、時間がない」と繰り返しながら焦って

バタバタ作業を続ける自分に対する、息子からの

空気の読めない暢気な誘い。




それに対する義母の返答は、

すっごく大きなため息をついた後で、



"Tu vis sur quel planète, toi...."


(あなたは一体どんな星に住んでいるの?




つまり、「あなた宇宙人なの?」くらいのことが言いたかった

のだと思います。




その時の義母の状況からすると、

あまりにも神経のズレた質問に、

あまりにも常識を逸脱した質問に、


単純に「行けないわ」


と答えるだけにはとうてい収まりきれない嘆きがそこに

読み取れて、笑いがこらえきれず一人下をうつむいて

ニヤニヤしてしまいました。




その時は緊迫した空気だったので何も言いません

でしたが、その後夫が私に対しても暢気すぎてKYな

質問をした時に同じ返事を返してあげたら、

ブフーッ!と吹き出したあとで、



「いやぁ~、だからもう、スパイするのやめって

言ってるのに~。こんなフランス語は分からなくて

いいんだけどなぁ~(^^;)」



と言いつつ苦笑していました。




いやいやいや。

そんな、フランス人が「知らなくていい」と思っている

ことこそ、知る価値があるのです(笑)。

私は更に嬉しくなってしまいました(笑)。




フランスのことをまったく知らなかった時から、

「フランス人は皮肉屋」だとか言うことは耳にした

ことがありましたが、そういう一面を自らの体験を

通して垣間見ることができると、すばらしい宝石でも

見つけたのごとくに、ホクホクとした気分になって

しまうものです。




こういう楽しみをひとつずつ集めていくことを目標に、

残り少ない今年も、来年も、引き続きフランス語学習に

励みます!(^^)





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