アングレーム国際漫画祭で大友克洋氏が最優秀賞に！

フランス南西部の街アングレームで毎年開催されるヨーロッパ最大の漫画祭「アングレーム国際漫画祭　Festival International de la Bande desinee)」が昨日開幕し、その長年の功績を称えられた大友克洋氏が今年の最優秀賞(Grand Prix)を受賞しました！今年で42回目を迎えた本祭典ですが、この賞を日本人が受賞するのは初めてということです。

また、襲撃テロ事件で犠牲となったCharlie Hebdo紙には最優秀特別賞(Grand Prix Spécial)が授与されました。

大友克洋氏は、2005年にフランス芸術文化勲章シュバリエ、2014年にオフィシエも受勲されています。
大友先生、関係者の方、最優秀賞の受賞、本当におめでとうございます！


ところで、この漫画祭で最大の盛り上がりを見せるのが、最終日の2月1日に発表される最優秀作品賞(Prix du Meilleur Album)のコンペティションです。これは、前年度にフランス語圏で出版された漫画（仏語でBande Desinee、通称ＢＤ)の中で、最も優れた作品を選出する部門です。

2015年の公式セレクションへのノミネート作品は全35作品あり、　
日本からも3作品が選出されています。

■公式セクション部門(La Sélection Officielle)
・Le Chef de Nobunaga T4　原題：信長のシェフ(4巻)

　著者：西村ミツル（原作）、梶川卓郎(漫画）

・L'Enfer en Bouteille　原題：瓶詰の地獄

　著者：丸尾末広

・Sunny T1　原題：Sunny(1巻)

　著者：松本大洋
*** 2015年公式セレクション・ノミネート作品、全35作品はコチラから見られます***

コンペは公式セレクション以外にもあり、今年は子供向け作品（12作品）、遺産作品（10作品）、ミステリー作品（5作品）がノミネートされています。
日本からのノミネート作品をご紹介します。

■子供向け作品部門(La Sélectuion Jeunesse) 

・SEVEN DEADLY SINS T5　原題：七つの大罪（5巻）
  著者：鈴木央 

■遺産作品部門（La Sélection Patrimoine)

・CAPITAINE ALBATOR INTÉGRALE 　原題：宇宙海賊キャプテンハーロック 完全版）
　著者：松本零士 
・SEX & FURY　原題：SEX & FURY
　著者： 凡天太郎
■ミステリー作品賞(La Sélection Polar)
・WET MOON T1 原題：Wet Moom（1巻）
　著者：カネコアツシ

2015年は下記の9つの賞が用意されています。今後の発表が楽しみですね！

 

アングレーム国際漫画祭・・・1972年末に開催された「1000万枚の画像 Dix Millions d’images」 という一展覧会が起源。2週間にわたって実施された同展には出版関係者、書店、漫画家、読者が多く集い、大変な賑わいを見せた。この成功を受けたアングレーム市が漫画祭の創設を起案し、1974年1月25日に第1回 アングレーム国際漫画祭が開催。その後、 同祭典は飛躍的な発展を遂げ、アングレーム市はバンド・デシネ(漫画)の都として世界にその名を知られることになりました。プロフェッショナルな祭典となった今でも、一般のビジターも気兼ねなく楽しめるお祭りのような 雰囲気を残している。.


第42回アングレーム漫画祭(Festival International de la Bande Dessinée)
2015年1月29日～2月1日
1日券：大人15ユーロ～
4日通し券：31ユーロ～

アングレームはパリからTGVで2時間15分、ボルドーからは1時間。
漫画やアニメーションを学べる学校も多くあります。
古代ローマ以前からの歴史を誇る、是非訪れたい美しい街です。

■アングレーム国際漫画祭公式サイト
http://www.bdangouleme.com/

■アングレーム観光局サイト
http://www.angouleme-tourisme.com/