3.1.2.7 外国為替相場の決定理論 | ファイナンシャルプランナーへの道

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3.1 マーケット環境の理解
3.1.2 マーケットの変動要因に関する一般知識
3.1.2.7 外国為替相場の決定理論


ニュースを見ていると、おなじみの日経平均、TOPIXの株式指標のほかに
外国為替レート出てきます。


ニュースでは円相場1ドル=115.15円など表示されていますが、
市場が開いていれば刻々とレートが変わります。


仮に1ドル=100円になれば1ドルの商品が100円で買えることになり、
1ドル=200円になれば1ドルの商品が200円で買えることになります。
買うほうからすれば1ドル=100円のほうが安く買えることになりますから
よいのですが、売るほうからすると1ドル=200円のほうが高く売れることに
なりますから後者のほうがいいことになります。

では、1ドルはいったいいくらが適正なのかということになります。
為替レートはその国の経済状態を反映して動きますから、適正な相場水準とは
もっとも経済状態を反映した状態ということになります。


しかしながら、経済状態もさることながら、将来的な予測、

心理的な要素、ヘッジファンドなど
さまざまな要因が複雑に絡み合って為替レートは決定しています。
為替レートが決定される理論にはいくつかあります。


代表的なものとして、「貿易収支説」「購買力平価」「アセットアプローチ」
「為替心理説」などがあります。


 ■貿易収支説
  「貿易収支説」は2国間の貿易収支の差額に着目した説です。
  例えば、日本からアメリカで商品を購入して支払う場合には
  支払いはドルになりますから、日本円から米ドルにするため
  の取引が発生します。当然、逆のパターンもあります。
  このように、2国間で代金の支払いが発生すると、外国為替取引が
  発生します。
  すると、貿易収支の差額が発生します。
  例えば、アメリカが日本の商品150円分買った、日本がアメリカの商品を
  100円分買ったとするとアメリカは50円分赤字で日本は50円黒字ということに
  なります。
  50円分が外国為替手形の需要と供給という形で現れ、
  これが為替相場の決定要因になっているという考え方です。
  
  今も昔も貿易収支が相場決定の大きな要因になっていると考えられています。
  

 ■購買力平価
  ある商品やあるサービスをどのくらいの値段で購入することができるかを
  比較して決定されているという説が購買力平価説です。

  ちょっと乱暴かもしれませんが簡単に言うと、
  日本で缶ジュースが1本=120円で買えて、
  アメリカで缶ジュースが1本=1ドルで買えたとすると
  同じ缶ジュースだから1ドル=120円ということです。

  しかし、日本でも地域により価格差があったり、かかるコストが違ったり
  材料や商品が手に入りにくくなれば値段が上がったりと
  物価水準を単純に比較するには無理があり、理論上の考え方と言われています。


 ■アセットアプローチ
  アセットアプローチとは自国にある資産を他国に移動するために
  為替相場変動の要因になっているという説です。
  金利がいい国へ資産を預けたり、他国の株式を購入したり、
  カントリーリスク等から安全な国へ資産を移動したりなどで為替が動くと
  いう考え方で特に、巨額な資金を運用するヘッジファンドにより、
  大きく相場が動くことがあります。
  アジア通貨危機の際にはヘッジファンドがタイバーツに投機的な売りを仕掛け、
  結果タイバーツは大きく変動し混乱を招きました。


 ■為替心理説
  近年では、実需要より、投資的な需要の割合が大きいといわれており、
  投資家心理により、為替が動くをいう説です。
  投資家が今後円安になると思えば、円を売ってドルを買う動きになり、
  円安になっていくという考え方です。
  また、短期的には、投資家心理が大きく影響することがあり、
  最近では、サブプライムローン問題で投資家心理が悪化して、
  2007年8月16日に1日で一時5円近くも円高になりました。
  この時、株式市場も暴落し市場は混乱しました。


先にも申しましたが、さまざまな要因が複雑に絡み合っているので上記の理論
1つだけでは説明がつきません。
また、専門家のなかでも意見が分かれます。
ニュースや新聞なども参考にして、いろいろな情報を収集してみるのもよいでしょう。