※数年前の出来事を綴っています。
夫が単身赴任で家を出る直前に
実は二人で一泊旅行をした。
私の母が気をきかせてくれて
息子の面倒をみてくれた。
二人きりの旅行は
ハネムーン以来だ。
実は
大学受験に
私の大学時代の成績証明書や
卒業論文が必要だった。
いかんせん
結婚・離婚・再婚・再々婚で
引っ越しばかりしていた私は
自分の卒論をとっくの昔に紛失していた。
しかし、ありがたいことに
母校の図書館にそれが保管されていた。
私は自分の卒論をコピーするために
夫とともに飛行機で母校にとんだ。
せっかくなので一泊し
母校の近くの観光地を訪れようと
いうことになった。
子どもと完全に離れて
夫と二人で過ごすのは
本当に久しぶりだった。
夕食は
夜景がきれいな
イタリアンレストランに行った。
ワインを飲みながら
私たちが出会った頃の話や
デートの思い出、
新婚旅行や結婚式の話など
久しく忘れていた
ラブラブ時代の話に花が咲いた。
その裏でお互い感じていたのは
息子と離れて夫婦二人なら
うまくいく…ということ。
けれども、
私と息子は離れられない
という事実もよくわかっていた。
私たちは
これから別れて暮らすけれども
夫は新しい仕事への挑戦、
私も新しい人生への挑戦を
していく。
その挑戦のなかで
私たち家族や夫婦としての
今後をゆっくりと考えていこう。
結論を急ぐ必要はない。
お互いにそんな
穏やかな気持ちでいられる
ようになっていた。