9月14日~25日のマーケットは、
中国経済への懸念が燻る中、FRB(米連邦準備制度)による
利上げの行方が注視されました。
中国経済は、8月鉱工業生産や1-8月固定資産投資が予想より弱く、
8月製造業PMI(購買担当者景気指数)が7か月連続で50を割り
込んだことから景気減速が再認識される格好に。
米国では、8月小売売上高が予想より弱い結果だったものの、
前月比で増加し続けていることが好感。
9月利上げの可能性が意識されると、ドルは主要通貨に対し強含み米株高、
国債利回りは上昇しました。
注目のFOMCでは、結局、利上げが見送られ、イエレン議長は
「利上げには更に幾分の労働市場の改善が必要」
「輸出が抑制される状況が長期化の可能性。賃金は引き続き伸び悩んでいる」
と慎重姿勢。
これを受け、ドルは主要通貨に対し弱含み、ドルインデックス(*)では
一時3週間ぶりの低水準へ。
その後、イエレンFRB議長が、年内の利上げが適切との認識を示すと
ムードは改善し、ドルは底堅く推移しました。
日銀金融政策決定会合が15日に行われ、これまでの金融政策の
継続が発表されました。
「輸出・生産面に新興国経済の影響がみられる」との文言が追加されつつも、
比較的強気の見通しが示されましたが、マーケットの影響は限定的。
その他、8月全国消費者物価指数が発表され、生鮮食品を除いた指数が、
前年同月比‐0.1%と2年4ヵ月ぶりにマイナスとなったことが確認。
ユーロ圏では、難民流入への対応が課題。
また、独フォルクスワーゲン(VW)が欧米の排ガス規制への不正が発覚すると、
欧州株が下落。
米債や独債が買われ利回りは低下し、ユーロは2週間ぶりの安値水準になりました。
ECBの追加緩和が期待されるところですが、ドラギ総裁は、
資産購入プログラムの変更は可能であるとしつつも具体的な緩和政策に
繋がる発言はありませんでした。
日経平均株価は、シルバーウィークで休場を挟み動きにくい様相の中、
結局25日の終値は、17,880.51円と、週間では2週連続下落。
月初から約5.3%のマイナスで取引を終えました。
NYダウ25日終値は16,314.67ドル。月初から1.3%のマイナスで引け。
ドル/円 120.59円
ユーロ/円 135.09円 (東京金融取引所週末終値)
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*ドルインデックス・・米ドルの総合的な価値を示す指標で、円・
ユーロ・ポンド・カナダドルなどの主要通貨に対するドルの価値を
貿易量などを加味して表した指数。