人間には自分自身であること以外の義務はありません

 

ラジオ番組『テレホン人生相談』の中での加藤諦三さんの言葉です。

(おそらく海外の心理学者の文献からの引用だと思います。)

 

人生相談には親が子供家族の相談や祖父母が孫の事を相談してくるケースが多いです。あるいは引きこもりになった子供の事で相談してくることも多いです。

 

不仲になった息子夫婦の事を第者である母親、ないしは父親があれこれ心配して、お嫁さんを暗に非難するようなムードを感じることがありますし、このままでは孫が可愛そうなので離婚しないで丸く収まってほしいといった願いも感じられます。

 

また、以前はとても勉強熱心で成績も良く自慢の息子だったのに、最近、塾にも行かず、部屋にこもってゲームばっかりやっている。この先どうしたものか、私はどう接すればいいのか、といった相談とか。

 

これらの相談から見えてくるのは、問題となっているたとえば息子夫婦のことだったり、引きこもっている息子だったりに対して相談者が必要以上に関与していることです。

 

親だから仕方ないんじゃないの?

 

いえいえ、親でも子供でもきょうだいでも夫婦でも自分以外の人間になり変わることはできないのです。

 

引きこもりの息子を心配して電話をかけてきた母親は息子が塾に行くようになって、以前より勉強をがんばり、成績が上がった事を自分のことのように喜んだと言います。

 

それが、最近は魂が抜けたように部屋に閉じこもり、声をかけても「うるせぇ!」と暴言を吐かれ、直接暴力はないものの、物を投げつけられるようになった。

 

どうして?

何が息子に起こったの?

息子を救うにはどうしたら良いのか。

 

おそらく始めは母親が喜ぶのを見てがんばっていたのだと思います。でも本当は自分の意思でも何でもなく、ただ母親を喜ばせるためだけにやっていたのでだんだん苦しくなってきた。

 

結局、自分を生きていなかったのだと思います。

 

そして、自分を生きていなかったのは母親も同じです。

 

「人間には自分自身であること以外の義務はありません。」というのは

逆に言えば、自分自身であることの義務があるということなのです。

 

親である前に一人の人間として自分の人生を生きること。

 

自分の人生を生きていれば、自分以外の人間の人生に首を突っ込む暇もエネルギーもなくなります。

というか、どうでもよくなるのです。

 

これは親子であれ夫婦であれ、親戚であれ、友人であれ、すべての人間関係において言えることです。

 

 

 

 

サルビア鍼灸院