「おだんごころころ」大川悦生/作 伊勢英子/絵
今月のお勧めは「おだんごころころ(子どもがはじめてであう民話10」(ポプラ社)大川悦生/作 伊勢英子/絵です。
転がったお団子を追いかけて、穴に落っこちたおじいさん。転がってきたお団子を食べたお地蔵様が、おじいさんにとっておきの話をしてくれました。教えてもらったとおりニワトリの鳴きまねをすると、集まってきた鬼達がびっくりして宝物を置いていき、おじいさんはそれをたくさん持って帰りました。それを見ていた隣のうちのおじいさんも真似をしようとお地蔵様のところに行きました。しかし欲張りな上にせっかちだったので宝物を持ち帰るどころか、鬼に捕まってしまった、そんなお話です。
絵本は新しい作品から昔ながらの作品までいろいろありますが、登場人物が少ないうえに、それぞれのキャラクターがはっきりしていて、日本の昔話や民話は、小さな子ども達にも理解しやすくなっています。口伝えしていくのにも良いと思います。大人の皆さんが、お話を覚えて、子どもをひざに乗っけて絵を見せずに話をすれば、暖かいぬくもりを感じながら、更に想像の世界が無限に広がるのではないでしょうか?
シリーズ・子どもがはじめてであう民話は、10巻でています。その中で、私が小さかった頃に何度も何度も読み返し、笑っちゃうほど楽しかった絵本は、1巻の「だんごどっこいしょ」です。この本を読むたびに、お団子が食べたくなったことを思い出します。小さな時に読んだこの話を覚えていて、そらで語りが出来ると言うのも不思議な出会いだなと思います。このシリーズは、全てお勧めです。