月経のしくみ① 月経とは? | 「女性のからだ、お勉強ブログ」

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一般には「生理」と呼ばれる月一回の出血。医学的には「月経」と呼びます。

「女性に起こる生理現象の一つ」という意味から、「生理」と呼ばれるようになったようですが、


ここでは「月経」と統一します。)




日本産科婦人科学会は「月経」のことを、

「約一ヶ月の周期で起こり、限られた日数で自然に止まる子宮からの周期的出血」

と定義しています。

「月経なんて当たり前に月一回やってくるもの」と疑問をもったことのない人も多いでしょうが、



それでは、次の質問に答えられますか?

・ どういう仕組みで約1ヶ月の周期で出血が起こるのでしょうか?

・ なぜ、限られた日数で自然に出血が止まるのでしょうか?

・ どうして出血量もある程度一定なのでしょうか?

意外と答えられないものですね。


ところで、「月経」ってなんのためにあるのでしょう?

「妊娠に備えるため」「子供を産むための準備」というイメージはみなさんあると思います。


でも、「月経」というと、「目に見える出血」にばかりみなさんの意識は行きがちですね。


・・・これでは、何の知識もなかった原始時代と同じです。


実は、月に一回起こっている出血(みなさんのイメージしている「生理」)は、

赤ちゃんがやってきたときのベッドとして準備されていた「子宮内膜」が、

妊娠しなかったときに剥がれおちるときに起こる出血。

・・・ということで、「妊娠しなかったというサイン」に過ぎないのです。

本当に「月経の仕組み」を「妊娠の準備」としてとらえるのなら、

「自分の遺伝子を子供に伝える」という意味で、

「自分の遺伝子が乗っている卵子を出せたかどうか」=排卵

に注目しなければなりません。




という訳で、これから「排卵」を中心に月経のしくみを考えていきましょう。