10月3日、総務省が大阪府泉佐野市をふるさと納税制度の対象外とすると発表し、その措置に泉佐野市は猛反発、法廷闘争に発展しそうです。総務省通知の「許容範囲内かどうか」が争点となっており、総務省は、泉佐野市がネット通販「アマゾン」のギフト券など過度な返礼品の提供を続け、昨年度1年間に同省の基準に従って多くの寄付金を受けた自治体の6倍を上回る約332億円を泉佐野市が集め、自治体間の公平性が損なわれていることを一番の理由にあげています。
 
 一般企業なら「社長賞」ものが、行政では懲戒の対象になるよくある事例ですが、他の自治体はふるさと納税をギフト業者やイベント業者に丸投げして、企画から仕入れ、発送まで業者が全て行い、行政は振り込まれるお金を受け取るだけ。横並びから一歩出ると頭を叩かれることに今回もなりました。行政のみなさんは、平等が最も公平だと思っているのですね。
 
 先日、製造業における特定技能外国人に関する会議にゲストスピーカーとしてお招きいただき出席しました。複数の有識者や団体による発表や提言がありましたが、私が驚いたのは、その中にただの一人も外国籍の方がいらっしゃらなかったことです。障害者自立支援法制定時に、障害者側から「私たちのことを私たち抜きに決めないで」という合言葉も大きな話題になりましたが、当事者がいない議論をすると、必ず強者が弱者に対して「可哀想だから何かしてあげないと政策」になっていきます。彼ら外国人は、日本語が弱いという理由でダメな存在だと見られることがしばしばありますが、能力が低いわけではありません。なぜ私が私として存在できないのか。私たちの職域が間接雇用、非正規労働、単純労働市場しかないのはなぜか。このような労働市場をつくり出すもととなったものは何か。労働市場のあり方が労働者の自由を奪っている現実を考えた時、本当に正すものは何か。何かをしてほしいのではなく、日本人であれば当たり前にある未来がなぜ自分には描けないのか。まだ日系人は製造業の請負労働市場があるので救われていますが、1万名近く在留する難民申請者は、日本に居ても良いが、働いてはダメだといいます。彼らはどうやって生きて行くのでしょうか。留学生は週28時間までの労働で、どうやってアパート代や授業料を払うのでしょうか。自由民主党政務調査会 労働力確保に関する特命委員会は、「『移民』とは入国の時点でいわゆる永住権を有する者であり、就労目的の在留資格による受け入れは「移民」には当たらない」と述べましたが、入国時に永住権を持っている人などどこにいるのでしょうか。昨年11月の入管法改正論議冒頭での安倍首相の発言、「混同されたら困る。永住する人がどんどん増える移民政策はとらないと、今まで再三言っている通りだ。混同しないでほしい」。日本人のために働いてほしい。外国人のみなさんの未来は日本人とは関係ないと言っているように聞こえます。その結果、どのような問題が起こっているのでしょう。
 
 不就学は不登校ではありません。外国人登録はしていても、どこにいるのか全く分からず、日本政府が全く把握していない子どもたちです。その子どもたちが外国人の6人に1人いるのです。この子どもたちが日本語も母国語も読み書き出来ず大人になった時に起こった問題を「自己責任」と責めることが出来るのでしょうか。あの会議で出された立派な資料の議論に辟易したのは私だけでしょうか。