小さな命 -29ページ目
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今日収容された子【横浜(犬)・川崎(フェレット)】

雑種 黒白 中型 メス(12月5日収容)

収容場所: 金沢区

収容場所:  金沢区 寺前
種類 : 雑 種  毛色 : 黒白  体格:小  性別:メス
その他 :首輪なし

小さな命

コーギーちゃんが帰れたと喜んでいたのもつかの間・・。

また新しい命の期限が刻まれてしまいました。

仔犬のようにも老犬のようにも見えますが。。。

どちらにしても、不安そうです。


収容犬に対するお問合せ先 返還手続きに対するお問合せ先
連絡先 横浜市畜犬センター 旭区生活衛生課
電話番号 045-621-1558 045-954-6166
FAX番号 045-621-1559 045-953-7713


フェレット 黒白 中型 雄(12月4日収容)

収容期限 : 12月9日

収容場所: 川崎区 日進町

毛色 : 黒白  体格:小  性別:オス

推定 : 1才

小さな命 小さな命 小さな命


フェレットは野生では生きて行けません。

人間のそばにいないと生きて行けないのです。

逃げ出したとしても、足もそんなに速くないし、一人で遠くに行くのは考えられないので、探そうと思えば見つけるのは簡単だと思います。

遺棄・飼育放棄されたのかもしれません。

3枚目の画像を見ると、脱毛しているように見えます。


犬や猫ではありませんが、命の大きさは同じです。

何とか救ってあげたい・・・。


川崎市動物愛護センター
213-0025 川崎市高津区蟹ヶ谷119
電話 044-766-2237
FAX 044-798-2743
メールアドレス 35dobutu@city.kawasaki.jp


コーギー帰れたようです!

取り急ぎ報告です。


掲載が消えていました♪♪

コーギーちゃんは、無事に帰れたようです。

飼い主さんは今回のことをしっかり反省し、

マイクロチップや迷子札を付けてあげてください!


小さな命-pome 小さな命

コーギー 茶白 中型 オス(12月3日収容)

収容場所: 旭区

収容場所:  旭区下川井町
種類 : コーギー  毛色 : 茶白  体格:中  性別:オス(去勢)
その他 : 黒革首輪

良かったね(*^-^*)

これからはまた、ちゃんと名前で呼んで貰えるね♪

もう飼い主さんから離れちゃダメですよ!

今日収容された犬達【横浜畜犬センター】

今日横浜畜犬センターに収容された犬達です。


コーギー 茶白 中型 オス(12月3日収容)

収容場所: 旭区

収容場所:  旭区下川井町
種類 : コーギー  毛色 : 茶白  体格:中  性別:オス(去勢)
その他 : 黒革首輪


小さな命-pome 小さな命



雑種 うす茶 中型 メス(12月3日収容)

収容場所: 保土ヶ谷区

収容場所:  保土ヶ谷区花見台
種類 : 雑 種  毛色 : うす茶  体格:中  性別:メス
その他 : 首輪なし


小さな命

飼い主さんを待っています!


12月2日に収容されたポメラニアン。

小さな命 小さな命


ポメラニアン うす茶・黒 小型  オス(12月2日収容)

収容場所: 中区

収容場所:  中区 上野町
種類 : ポメラニアン  毛色 : うす茶・黒  体格:小  性別:オス
その他 : 黒白チェック柄首輪


あなたの家族ではありませんか?

お隣や近所の犬ではありませんか?


暗くて寒いセンターで、一人ぼっちで淋しさと不安で一杯だけど

飼い主さんが迎えに来てくれるのを信じて待っています!



収容犬に対するお問合せ先 返還手続きに対するお問合せ先
連絡先 横浜市畜犬センター 旭区生活衛生課
電話番号 045-621-1558 045-954-6166
FAX番号 045-621-1559 045-953-7713


川崎動物愛護センターには、今収容されている動物はいません。

AERA【特集】犬ビジネスの闇

早速会社の帰りに買いました。


AERAのサイトで「気になった記事を選んでボタンを押せる」 と言うのがあるのを見つけてポチッと押しました。

【AERA】 http://www.aera-net.jp/latest


7~9歳の柴犬の雌ばかりを持ち込むブリーダー。

8歳前後で繁殖能力が衰えるため、ブリーダーが『用済み』として、捨てたようだ。

バカですか?

あんたも捨てられれば?


ペットショップの在庫処分。

鬼畜ですか?

命ですよ?生きてるんですよ?

そもそも在庫って言葉もおかしいし。


ペットショップなんかなくなれば良い。

簡単に手に入るから簡単に手放すヤツが出てくる。

犬や猫だけじゃないし。

流行おくれの洋服やバッグを処分するのと同じ気持ちで、動物も平気で処分出来てしまうんだろうか。


だいたい、行政もつかめていない流通ってどう言うことなんだろう?


全国ペットオークション連絡協議会。『内規で取材は受けないことになっている』の一点張りだそうで。

某大手ペット販売業者は取材拒否。『取材は受けられない。断る理由も言えない』

ここではもう何も買いませんよ。


雑種    7885匹

柴犬    701匹

ダックス(M含)481匹


上位3種。


うちのどんべぇは、ミニチュアダックスです。

ペットショップで売られていました。

他のケージの犬はみんな子犬なのに、どんべぇは、すでに7ヶ月でした。


「ペットショップの人に、どれくらい大きくなるまでで置いておくんですか?」

って聞いたら、

「今日までです。今日以降は他のショップに行きます。」

「それでも売れなかったら?」

「店員が買うか・・・ですかね・・^^;」

妙な間が気になる・・・(´・_・`)


その前の日に、ちょうどペットショップで売れ残った犬達が保健所に持ち込まれ、殺されてしまった話しを聞いたばかりだったので、そのまま帰れず・・・。

うちに来た時はすっかり大きくて、子犬の頃は知らないけど、それでも可愛い。

そのペットショップはそんなコトしないと思うけど・・・と、信じたい。




休み明け

土日はセンターもお休みで、業務がないので命が繋がっています。


明日は月曜日。

処分が一番多く行われる曜日です。

私的には、処分と言う言葉は適切ではないと思います。

殺害、虐殺です。


すでに気持ちがブルーです。


某センターに収容されている犬に関して、メールで問い合わせをしてみました。

返事は来ないだろうなぁ~と言う気持と、事務的にでもなにかしら返事が来るのではないかと言う気持ちと

半分半分くらいの微妙な気持ちで返事を待ちました。


が。


一週間たったいまだに返事なし。

そんな、返事に困るような問い合わせでもないし、一般市民だし。別にいいじゃんか!

とも思うのだけど職員さんもそうも行かないのかなぁ・・・。

宮崎や長野の職員さんの話を聞くと、面倒くさいことでも、動物達の命に関わることだからと話しを聞いてくれて、無理なことは無理と、とりあえず話しだけは聞いてくれて、ちゃんと説明してくれるらしい。

そんな話しを聞いていたので、かすかに希望を持っていたのだけれど、かすかな希望が絶望になった感じ。


今までの私は、こーゆーことがあると、もう2度としませんよ(〃*`Д´)と思っていたけれど、絶対諦めませんよ( ̄^ ̄)そーゆーのを変えてやる~っ!と思う自分にビックリです。


収容されている犬や猫たちの姿や瞳を見ると、何とかしなきゃと強く思います。


今収容されてて、理不尽にわけもわからず命を無理やり奪われる仔たち・・・。

助けてあげられなくてごめんね・・・。


私はあなた達を絶対忘れない。




キューちゃん

おととしの夏。

朝から暑い暑い日でした。


休みの日はほとんど出かけず家にいるのが多かった私は、どーしても出かける用事があり外出。

さっさと用事を済ませ、暑い中、眉間に皺を寄せて一心不乱に家を目指してチャリをこいでいました。


もう家は目の前。

その時、視線の下の方に小さな物体。

思わず自転車を止めたら、小さな小さな一匹の猫が民家の駐車場の真ん中で横たわっていました。


近寄って良く見てみると、寝てるには不自然な感じで硬直してるように見えた。

ほんの少し口を開け、目も鼻もガビガビになってる。

死んでる!?

でも、かすかに息をしているようで、小さなお腹が動いてた。


うちはペット禁止だし、瀕死のこの子を連れて帰ってもどうにもしてあげられない・・・。

しかも、人の家の駐車場だし、この家の人が気づいてくれるかも・・・。

ごめんね・・・(´・_・`)


人でなしな私は、そのまま家に戻りました。


部屋に着いても気になって気になって、部屋の窓から、その家をジーっとガン見。

今ならまだ助かるかもしれない!あたしゃ大バカだったよ!


部屋に入って3分後、バスタオルを持って部屋を飛び出しました。


すると・・・。

近所の競艇場の警備員のジジイの一人が、ゴミ袋を手に、今まさに猫をつかもうとしている所だった。


私『ちょっとすいません(;゚Д゚)どーするんですか?』

ジ『捨てるんだよー。この猫、もー死んでるからね。』

私『まだ生きてますよ!ちょっと見せてください!(`Д´)』

ジ『生きてるって言っても、死んでるよーなもんだろーが。これ。汚いし。』

私『(#・∀・)ムカッ!!でもまだ死んでないんです!(〃*`Д´)』

ジ『アンタ何なの?飼い主?違うんでしょ?』

私『引き取ります(´^ิ益^ิ`)この子どこの子かわからないんですよね?もしどこかの飼い猫だってことがわかったら連絡してください(〃*`Д´)』


ジジイから奪いとり、家に戻って近所の動物病院をネットで探し、マッハの速さでチャリをこいだ。

一生懸命生きてるのに、ゴミ扱いするゴミ以下のジジイにも腹が立って終始涙が止まらなかった。


病院の診断は、ウイルス性の風邪をこじらせ、暑さと飢えで脱水状態だったらしく、炎天下の中、あと数時間の命だったそうで。
まだヨロヨロしてるけど、このまま急変しなければ大丈夫。

保護してくれたから、ブドウ糖はサービスです。とセンセイからのありがたい言葉。神様~(;→д←)

決して安くない診察代にビビリつつ、小さな体で頑張ってる子猫を見て、とにかく生きて欲しいと祈った。


でも、うちはペット禁止。
病院で預かってもらえないかと聞くと、ダメだと。
どうしても連れて帰れないのなら保健所に連絡するしかないと。Σ ゚д゚≡(   ノ)ノ エッ?
保健所で、何日間か保護してる間に里親が見つかる可能性もありますよ(´∀`)
センセイ!その期間が過ぎたらどーなるんだよぉ!
どっちにしても、今日は安静にしとかないと。子猫は急変しますからねっ(´∀`)
センセイ!元気になっても、保健所に連れてったら死んじゃうよ!

涙が止まらん私を見て獣医さんは、里親募集の張り紙貼ってあげますよ。子猫が元気になってから考えましょう(´∀`)

飼えもしないのに助けた私が悪かったのかと、部屋に帰ってからもずっと悔し泣きが止まらん。一日中泣いた。

しょせん私のやってることは自己満足だったのだろうか。
あのまま、野垂れ死にするのが子猫の運命だったのだろうか。
でも、やっぱり頑張って生きて欲しい。元気に大きくなって欲しい。良い人に可愛がられて欲しい!

どんどん可愛くなるキューちゃん+。:.゚ヽ(´∀`。)ノ゚.:。+゚

もう手放したくないよー(≧д≦)

里親募集のサイトに載せまくると、すぐに連絡が。

とてもステキなご夫婦で、まずは試しに1週間飼ってみることに。

そのままキューちゃんは帰ってこず、アメリカ人のご主人に『Mr.ジンクス』と改名されました^^

さびしいやら嬉しいやら(ノω・、)


そして2年経ったキューちゃん改め『Mr.ジンクス』



愛情イッパイで暮らしているのが人目でわかりますなぁ(^-^;)


こんなに可愛がっていただいて、本当にありがとうございます(*^-^*)




黒プーちゃんのその後・・・

この子は本当に頭が良い!


自分だけケージに入れられてても、じっと良い子で待ってる。

ケージの外で、どんべぇとガブが走り回っても、それを見ながら座ってる。

よっ!姐さん!


ケージから出すと、本当に嬉しそうに飛びついてくる。

顔をペロペロペロペロ。

どこへ行くにもついてくる。

長い手足で跳ねる様に優雅に歩く。

美しいなぁ~・:*:・(*´∀`*)ウットリ・:*:・


だけど、急に唸り声を上げ威嚇。

何がツボなの?


プーちゃん・・・。

プーちゃんには一体どんな過去があるの?


本当に、こんなに賢くて綺麗で良い子なのに・・・。


人間が大好きなのに人間を信じきれないんだね・・・。


ごめんね。プーちゃん。


先住の、どんべぇとガブが体調を崩した。

2匹とも下痢が止まらず、どんべぇはおやつすら食べなくなってしまい、

連れて来てくれたボラさんに相談。


そして、都内の別の預かりさんの家に行きました。


ごめんね・・プーちゃん・・。


私は、プーちゃんの命が助かったことを喜んでいただけでした。

だけど、プーちゃんにとって、命が助かったことだけが幸せではないんだよね。


これから先、大好きな家族と一緒に、安心してのんびり暮らせる家が出来て初めて、

少しずつ幸せになって行くんだよね。


こんなにヒドイ目にあって、いきなり幸せなんて思えないよね。

幸せかどうかなんて、プーちゃんにしかわからないよね。


私はただの自己満足に浸ってただけでした。


プーちゃんには何もしてあげられなかったけれど、プーちゃんには色んなことイッパイ教わりました。


プーちゃん。ダメな仮ママでごめんね。


こんなにダメな仮ママだったけど、プーちゃんの幸せを心から願っています。


プーちゃんがやってきた☆里親さん大募集!

今朝早く、長野の個人ボランティアさんが保健所から引き出してくれた黒いプードルがやってきました。

うちで一時預かりです。


2週間のつらいセンター収容期間中、どんな思いで過ごしたのかと思うと切なくなりました。

何人か引取りしたいと見学に来たらしいのだけど、

トイプードルだと思ってたらしく、しかもこんな姿。



誰も『いらない』と。

目の前で檻に入ってる姿を見てもそーなっちゃうんだなー。


でも今は、









こんなにキレイになりました+。:.゚ヽ(´∀`。)ノ゚.:。+゚


ステキな里親さん大募集です!


【名前】プーちゃん(仮)

【種類】プードル黒

【性別】女の子

【推定年齢】5歳くらい?でも、もっと若い感じです。



ずーっと可愛がってくれる家族を大募集です(*^-^*)


家族なのに&ドル



絵本版


http://www13.plala.or.jp/namako/ehon.html



ドル


http://pya.cc/pyaimg/pimg.php?imgid=4296


評価が分かれるようですが、考えさせられるお話しだと思いました。
『家族なのに』は保健所へ。
ドルはそのまま家にいられたのですねぇ・・・。


『君と一緒に生きよう』

転載です。


君と一緒に生きよう ~最終回~

『救われない命たち』 

8月の末、私はこの連載最後の取材として某施設を訪ねた。捨て犬や迷い犬が収容されるセンター、俗にいう保健所だ。

人との出会いで救われた犬の話を伝えつづけた1年だった。が、それはごくごくひと握りの幸運な例にすぎず、大多数の捨て犬は救済を待てずに死んでいく。その現実に直面しつづけた1年でもあった。

私はもう1年前のように単純な気持ちで、犬との生活を人様に勧められない。簡単に犬を飼う人は簡単に捨てる。飲み物に毛が入るから、との理由で犬を手放す飼い主がいる。不妊手術をしていない飼い犬に何度も子犬を産ませ、そのたびにセンターへ持ちこむリピーターがいる。そんな話を聞きすぎた。

人間の気まぐれで飼われ、捨てられ、センターへ収容された犬はどうなるのか?

最後にそれを伝えてこの連載をしめくくりたい。

犬の不幸を書くのはつらい。読むのもつらいと思う。無理強いはできない。けれど、できれば目をそらさないでください。これは遠い世界の惨事ではなく、私たちの社会の片隅に常にある茶飯事なのだから。

その建物は人気のない土地にひっそりとあった。足を踏み入れると、敷地内の空気は重かった。これは私の感傷のせいかもしれない。

午前9時半、センター職員の案内で犬の収容場所へ通された。どうか、いませんように。祈りもむなしく、檻(おり)の中には多くの犬がいた。恐怖で表情を失っている犬。所在なげに徘徊(はいかい)している犬。尾を振り寄ってくる犬。その多くは飼い主に捨てられた犬たちだ。中には首輪をつけた迷い犬もいるけれど、飼い主が現れる犬は全体の2パーセント程度にすぎないという。

だから、死んでしまうのだろう。今日ここにいる犬たちも、飼い主が迎えにくると信じたいけれど、そう信じて救われるのは私だけだ。実際問題、彼らは数日後に葬られる。その現実を噛(か)みしめながら、1頭1頭の姿を瞳に刻んでいく。

歩みを進めるにつれ、檻の中にいる犬たちに残された時間は減っていく。収容されたばかりの犬は一番手前の部屋に入れられ、日を追うごとに奥へ、奥へと移動させられるのだ。収容期間は自治体によって異なるが、最も奥の部屋へ行きついたその日が彼らの命の果てるときだ。

奥へと進むほどに私の足も重くなる。鼓動も速まる。殺処分の時刻が近づいていた。

犬の保護に携わる方々のお陰で今回は特別に許可が下りたが、通常、殺処分の現場へ部外者は立ち入れない。どこのセンターでも見学できるのは死の一歩手前までだ。理由は「規則だから」の一点張りで、なぜそのような規則があるのかと尋ねたところ、「あまりにもショッキングで見せられないため」との声も返ってきた。「あまりにもショッキング」な方法で犬たちは殺されているわけである。

その日、処分対象の成犬は12頭いた。どの犬も元気で若々しく、毛並みもきれいで飼い犬となんら変わらない。彼らだって捨てられるまでは誰かに飼われていたのだ。今、この瞬間も飼い主が迎えにくるのを待っているかもしれない。

しかし、迎えは現れない。死へ直結する最後の部屋にいた彼らは、リモート操作で動く壁により、否(いや)応なしに通路へ追われていく。

最後までいやがり、逃げまわっている白い犬がいた。白熊(しろくま)みたいにもこもことした中型犬。人懐っこそうなその犬も、ついには通路へ追いやられた。今度は通路の壁が動き、12頭をガス室へと誘導する。人の手を一切介することなく、彼らは処刑場に収納された。

ガス室はステンレス製の四角い箱型で、側面にはのぞき窓がついている。その窓から見える12頭は皆、ひどく混乱しておろおろとしている。ここはどこ? 何が始まるの? 恐怖と不安で息が荒い。

炭酸ガスの注入が始まると、ますますその息は荒くなる。そして彼らはがくがくと痙攣(けいれん)を始める。1頭、また1頭と倒れていく中で、さっきの白い犬が窓ガラスを隔てた私たちの存在に気づいた。助けを求めるようにやってくる。最後の力をふりしぼって窓ガラスに前脚をかける。目が合った。死にたくないと全力で訴えている目。

ごめんね。私には心で謝るしかできなかった。ごめんね。助けてあげられない。あなたの名前もわからないから、誰にも伝えてあげられない。

これだけ鮮明な死を前にして何もしないのは、私が殺しているのも同然だ。そう思いながら犬たちの絶命を見届けた。

炭酸ガスの注入から数分後には、どの犬も動きをなくしていた。苦しみ、あえぎながらみんな死んでしまった。

「なぜせめて安楽死をさせてやれないんだろうね」

殺処分から十数分後、職員のひとりがガス室に入り、12頭の臨終を確認していった。1頭1頭きれいに横たえ、両手を合わせるその目は濡(ぬ)れていた。

「毎回、涙が出る」

多い日には30頭以上が処分を受けるという。それが日本各地のセンターで毎朝くりかえされている。一方でペット産業は大いに栄え、インターネットのオークションでは1円から犬が取引されている。

この社会は果たして健全だろうか。私たちは子供に「命を大切にしましょう」と言えるのか。

生きたい。そう叫んでいた犬の瞳を脳裏に焼きつけ、今後も考えつづけたい。君と一緒に生きよう ~最終回~

『救われない命たち』 

8月の末、私はこの連載最後の取材として某施設を訪ねた。捨て犬や迷い犬が収容されるセンター、俗にいう保健所だ。

人との出会いで救われた犬の話を伝えつづけた1年だった。が、それはごくごくひと握りの幸運な例にすぎず、大多数の捨て犬は救済を待てずに死んでいく。その現実に直面しつづけた1年でもあった。

私はもう1年前のように単純な気持ちで、犬との生活を人様に勧められない。簡単に犬を飼う人は簡単に捨てる。飲み物に毛が入るから、との理由で犬を手放す飼い主がいる。不妊手術をしていない飼い犬に何度も子犬を産ませ、そのたびにセンターへ持ちこむリピーターがいる。そんな話を聞きすぎた。

人間の気まぐれで飼われ、捨てられ、センターへ収容された犬はどうなるのか?

最後にそれを伝えてこの連載をしめくくりたい。

犬の不幸を書くのはつらい。読むのもつらいと思う。無理強いはできない。けれど、できれば目をそらさないでください。これは遠い世界の惨事ではなく、私たちの社会の片隅に常にある茶飯事なのだから。

その建物は人気のない土地にひっそりとあった。足を踏み入れると、敷地内の空気は重かった。これは私の感傷のせいかもしれない。

午前9時半、センター職員の案内で犬の収容場所へ通された。どうか、いませんように。祈りもむなしく、檻(おり)の中には多くの犬がいた。恐怖で表情を失っている犬。所在なげに徘徊(はいかい)している犬。尾を振り寄ってくる犬。その多くは飼い主に捨てられた犬たちだ。中には首輪をつけた迷い犬もいるけれど、飼い主が現れる犬は全体の2パーセント程度にすぎないという。

だから、死んでしまうのだろう。今日ここにいる犬たちも、飼い主が迎えにくると信じたいけれど、そう信じて救われるのは私だけだ。実際問題、彼らは数日後に葬られる。その現実を噛(か)みしめながら、1頭1頭の姿を瞳に刻んでいく。

歩みを進めるにつれ、檻の中にいる犬たちに残された時間は減っていく。収容されたばかりの犬は一番手前の部屋に入れられ、日を追うごとに奥へ、奥へと移動させられるのだ。収容期間は自治体によって異なるが、最も奥の部屋へ行きついたその日が彼らの命の果てるときだ。

奥へと進むほどに私の足も重くなる。鼓動も速まる。殺処分の時刻が近づいていた。

犬の保護に携わる方々のお陰で今回は特別に許可が下りたが、通常、殺処分の現場へ部外者は立ち入れない。どこのセンターでも見学できるのは死の一歩手前までだ。理由は「規則だから」の一点張りで、なぜそのような規則があるのかと尋ねたところ、「あまりにもショッキングで見せられないため」との声も返ってきた。「あまりにもショッキング」な方法で犬たちは殺されているわけである。

その日、処分対象の成犬は12頭いた。どの犬も元気で若々しく、毛並みもきれいで飼い犬となんら変わらない。彼らだって捨てられるまでは誰かに飼われていたのだ。今、この瞬間も飼い主が迎えにくるのを待っているかもしれない。

しかし、迎えは現れない。死へ直結する最後の部屋にいた彼らは、リモート操作で動く壁により、否(いや)応なしに通路へ追われていく。

最後までいやがり、逃げまわっている白い犬がいた。白熊(しろくま)みたいにもこもことした中型犬。人懐っこそうなその犬も、ついには通路へ追いやられた。今度は通路の壁が動き、12頭をガス室へと誘導する。人の手を一切介することなく、彼らは処刑場に収納された。

ガス室はステンレス製の四角い箱型で、側面にはのぞき窓がついている。その窓から見える12頭は皆、ひどく混乱しておろおろとしている。ここはどこ? 何が始まるの? 恐怖と不安で息が荒い。

炭酸ガスの注入が始まると、ますますその息は荒くなる。そして彼らはがくがくと痙攣(けいれん)を始める。1頭、また1頭と倒れていく中で、さっきの白い犬が窓ガラスを隔てた私たちの存在に気づいた。助けを求めるようにやってくる。最後の力をふりしぼって窓ガラスに前脚をかける。目が合った。死にたくないと全力で訴えている目。

ごめんね。私には心で謝るしかできなかった。ごめんね。助けてあげられない。あなたの名前もわからないから、誰にも伝えてあげられない。

これだけ鮮明な死を前にして何もしないのは、私が殺しているのも同然だ。そう思いながら犬たちの絶命を見届けた。

炭酸ガスの注入から数分後には、どの犬も動きをなくしていた。苦しみ、あえぎながらみんな死んでしまった。

「なぜせめて安楽死をさせてやれないんだろうね」

殺処分から十数分後、職員のひとりがガス室に入り、12頭の臨終を確認していった。1頭1頭きれいに横たえ、両手を合わせるその目は濡(ぬ)れていた。

「毎回、涙が出る」

多い日には30頭以上が処分を受けるという。それが日本各地のセンターで毎朝くりかえされている。一方でペット産業は大いに栄え、インターネットのオークションでは1円から犬が取引されている。

この社会は果たして健全だろうか。私たちは子供に「命を大切にしましょう」と言えるのか。

生きたい。そう叫んでいた犬の瞳を脳裏に焼きつけ、今後も考えつづけたい。』



こんなことが、今日も、明日も、これからもずっと続くのです。


動物を大切にしない国は貧しい国だと思います。


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