今回は西洋占星術のお話です。

春分は西洋占星術の一年の始まりの日になります。



2024年はまだ過渡期ですが、世界のすべての国々の社会的価値観が大きく変わろうとしています。

変わっていく社会と、築いてきた世界を維持しようとする人たちとの溝は深まるばかりで、あちらこちらで熾烈な主導権争いが繰り広げられそうです。

国の財政を表す部屋には戦いの星・火星があり、防衛費の増額による増税は回避できそうにありません。

しかし、国民の願いは「生活の安定」ですから、前半はお金の勉強をする人が増えたり、副業や資産運用に興味を示す人が多くなるでしょう。

ただ、未だグレーゾーンも多く、明確なヴィジョンが描きにくいため、今後の動向に注視する必要がありそうです。

 

4/21に木星と天王星が牡牛座で重なる「好景気アスペクト」は、新しい産業が大きく発展していくことが予想されます。

この星の会合は日常の衣食住においても、確かなものを愛する「本物志向」を意識させるようです。

人々はその場しのぎに安価なものを使い捨てにするのではなく、素材が良くて長く使えるお気に入りのものを選ぶようになるでしょう。

良質なものを大切にしながら生活に取り入れていくことで、豊かな気持ちを享受できるだけでなく、環境にもやさしい暮らしに貢献できるようになります。

続いて5/26に拡大と幸運の星・木星が双子座に移動すると、切り替わるように人々の意識は外側へ向かい、行動範囲が拡がり、動きが活発になります。

次第にエネルギーや資源を無駄に浪費せず、低コストでコンパクトな環境を構築し、フットワークを軽くしていく生き方にシフトしていくでしょう。

スマートフォンとAIの組み合わせなど、動きの速い情報や流通・通信といった分野が急速に発展していきます。

新しい技術により情報過多になることが予想されますが、その反面情報格差への配慮やリテラシー(情報を適切に理解・解釈して活用すること)が求められるようになります。

 


一気に時代の速度が速まる中、9/2~11/19の期間は破壊と再生の星・冥王星が再び山羊座に戻るため、強制的に軌道修正の時間が設けられます。

この約2ケ月間が「地の時代」の残ったテーマを完全に終了させる正念場となり、再構築にギアがかかりそうです。

そして、11/20最終的に冥王星の水瓶座入りが完了すると、次の魚座に入る2043年までの約20年間にわたり人々の深層心理に深く働きかけ、変容をもたらしていくことになります。

これまでのように「皆が称賛するものに価値がある」という時代ではなくなっていくため、独自の思考力や自立性を意識することが大切です。

今後は土地や人間関係に縛られず、自由に生きることを望むようになるので、「卒婚」なども増える可能性があります。

そうして個人それぞれが「自分が主人公の物語」を取り戻しに奔走するようになるでしょう。

次第に自分の時間(人生)を望まないものに使っている暇などないと気づいていくようです。

「等身大の自分」「無理のない心地よい生活」「他者と比べない幸せ」を実現するために、まずは「自分自身のトリセツ(取扱説明書)」を準備しておくと良いでしょう。

何よりもこの一年は「本音で生きて、必要な人とつながること」「心の安定を保つこと」がとても大切になります。

お互いの違いを尊重し、常識や善悪にとらわれない柔軟さが、より良い関係性へと導いてくれることでしょう。

根底にある対人心理は、自分の優位性を示す「マウンティング」から、徐々に敬意を表す「リスペクト」へと変化していきそうです。

 

余談になりますが、これからの「風の時代」は、近江商人のように【売り手(自分)よし】【買い手(相手)よし】【世間(社会)よし】の【三方(すべて)よし】の精神が軸になっていくように思います。

独自のカラーを保ちつつ、お互いに協力する方が、より効率的に物事を進められると周知されていくのかもしれません。

身軽になった心と身体で、新たなチャンスを引き寄せて進みましょう。