さて、もうすぐハロウィンですね。

ハロウィンは、古代アイルランドに住んでいたケルト人が起源と考えられているお祭りです。



ケルトの人々の1年の終わりは1031で、この夜は秋の終わりを意味し、死者の霊が家族を訪ねてくると信じられていました。

日本人的には、お盆(仏教の盂蘭盆会)のような感覚でしょうか。

「地獄の窯の蓋が開く」、あの世とこの世の境界が曖昧になる日とされています。

 


西洋で死者の魂は、幽霊や妖精、悪魔などの姿をしており、家に戻ったときに機嫌を損ねないように食べ物や飲み物を用意しておくそうです。

その意味でこの日に行う仮装は、悪い死霊から身を隠すためのカモフラージュの意味もあります。

近年ハロウィンは渋谷をはじめ年々商業化されておりますが、本来は「お酒を飲んでお祭り騒ぎをする日」ではないようです。

発祥の地アイルランドでは伝統的なハロウィンの過ごし方として、家族単位で楽しみ、特別な食事を用意して、みんなで歌を歌い、家族の絆を強くする日だと発信しています。

また、カトリック教会の「諸聖人の日(すべての聖人と殉教者を記念する日)」がハロウィンに重なる形で設定されておりますが、これをキリスト教からみて「教会が異教の祭を取り込んだ」とする見方と、「教会が異教の祭を潰すために設定した」とする二つの見方があります。

 

ハロウィンを祝う家庭では、カボチャを刻んで恐ろしげな顔や滑稽な顔を作り、悪い霊を怖がらせて追い払うため、ハロウィンの晩に家の戸口の上り段に置きます。

これが「ジャック・オー・ランタン」ですね。



英語圏では、子供たちが「Trick or Treat!(いたずらかごちそうか!)」 という言葉を唱えながら家々を訪ね、お菓子を集めて回る習慣があります。

訪問される側の大人たちは、子供たちのためにあらかじめお菓子を大量に用意して待ち、地域の世代を超えた交流ができる機会になっています。