本日は、「立冬」。
“冬の気立ち初めて いよいよ冷ゆれば也”(暦便覧)
この日から立春の前日までが冬です。
日は徐々に短くなり、時雨が降ることもあります。
北国や高山からは初雪の知らせも届く頃です。
中国古典医学書の「黄帝内径<素問・四季調神大論>」によると、冬は「閉蔵(へいぞう)」の季節と言います。
水や大地は凍り、すべてのものは固く閉ざし、内に蓄えるようになります。
人間もしかり、寒さを避けて体温を逃がさず、皮膚を締め、貴重な陽気を逃がさず、体内の気の流出を防ぎ、守らなければなりません。
夜は早く寝て、朝はゆっくりと起き、日の出日没に伴って起居すると良いでしょう。
冬はなるべく感情の起伏を少なくして、静かに過ごすことが理想的です。
温熱性の食物を多めに摂り、「首」「背中」「足元」を冷やさないようにしましょう。
首を冷やすと気管が刺激され、咳が止まらなくなることもあります。
背中には、両方の肩甲骨の間に「風門(ふうもん)」というツボがありますが、読んで字のごとく、ここは“ 風邪(ふうじゃ)が侵入する門 ”と云われています。
少しでも寒いと感じたときには、そこにカイロを貼って温めると良いでしょう。
肩や肩甲骨の血流も良くなり、風邪の予防になる上、寒さに縮こまった身体のこわばりも和らぎます。
また、「寒は足から始まる」という諺もあり、足は末端で冷えやすいところですが、足湯をすることで全身へ血液が流れるようになり、気血の滞りを解消するため、よく眠れるようになるのでおすすめです。
