ところが民主党内にこれを喜んでいる人達がいるというのです。どういうことでしょうか？
いま国会には社会保障と税の一体改革に伴う消費税増税などの法案が提出されています。野田総理はこの法案に対して不退転の決意で政治生命を賭けているとか言っています。
でも民主党内に反対意見があってまとまっていません。もちろん野党も反対しています。
消費税増税法案が否決されたら野田総理は「国民に信を問う！」といって解散してしまう可能性があります。
これが民主党の痛いところです。いま選挙になるとマニフェスト詐欺だとかなんとかで信用を失った民主党は大敗する可能性が高いのです。
民主党執行部としては、なんとか解散を先延ばしして、その間に支持率を回復して次の選挙で負けないようにしたいところです。
なので野田総理が「国民に信を問う！」というのをなるべく先送りしないといけません。そこで審議拒否がでてきます。審議を拒否されたら法案の採決はできません。強行採決という手もありますが、それだと野党が強い参議院で完全に否決されてしまいます。
なので野党の審議拒否を理由に消費税増税法案を棚上げにしておくのです。野党が審議に応じないから仕方ないという「ありがたいお墨付き」まで付いてきます。
それで時間稼ぎをして選挙対策をしたいという民主党執行部がしめしめと喜んでいるというわけです。