オリパラ組織委員会の森会長の辞任が正式発表され、後任人事に注目が集まっている。

昨日来のマスコミ報道では川淵三郎氏に決まったように報じていたが、組織委員会の会長がどのように選定されるかに関する規定はないのだろうか?

かつて森会長自身が「密室人事」で首相に決まったが、組織委員会の会長も「密室人事」で決まるのか?

そもそも、会長に不適格と言われた人が後任を指名し、その指名された新会長が前会長を相談役にしたいなどと発言している時点で、一体「何が変わるの?」という疑問が湧くし、根本的に今回の問題点を理解していないと感じる。

世間も同じ疑問を持ったようで、川淵氏は会長職を辞退する意向らしい(そもそもまだ指名されていないけど)。

私は川淵氏を嫌いではないし、「高齢だからダメ」という論調は「女性だから」と同じ事で無意味で愚かな指摘である。

最も重要なのは透明性を高める事で、透明性を確保する事で東京五輪に向けての機運も高まって来るだろう(もう遅いと思うけど)。

森氏の後任に関しては一般社会と同様、性別も年齢も関係なく、その人がこの任に相応しいかどうかという一点だけで判断するべきなのは言うまでもない。

オリンピックの政治利用は禁止されているから、とにかく政権から遠い人が良い。

橋本聖子大臣の名前が上がっているようだが、それでは何も変わらないでしょ?

女性会長にするべきという論調も分からなくはないし、日本の五輪に対する覚悟を見せる意味では有効なのかも知れないが、ここで再び「女性が良い」とか「若い人が良い」というのは、結局は属性に囚われているだけという印象を持たれるように思う。

欧米の組織が人を採用する際、聞いてはいけない質問がいくつかある。

人種、性別、年齢、宗教、住所などなど。

いずれも差別の対象となり得る事項で、その人の実務能力とは全く関係ない事項でもある。

新しい会長を選ぶに際し、あくまで能力だけで選ばれる事を切に願う。