「人身御供」? | 無駄話。

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鬱病・適応障害持ちが書く与太話です。「下劣な党派心」による「あら探し」が多いので、合わない方はご遠慮願います。

 手に入れた「歴史読本」昭和63年3月号にはベストセラーだった「ミカドの肖像」の猪瀬直樹のインタビューが掲載されているが、金一勉が「秘苑の花」と「動乱の中の王妃」(「流れのままに」)を下敷きにして書かれていない文章を捏造したものを参照にして書いた「小説」?「青磁のひと」なるものの作者の赤瀬川隼が「梨本宮方子・朝鮮王室への人身御供」という文章を書いている。「青磁のひと」など小田部雄次の「李方子」でも読んでいないと忘れられた作品だが深沢潮が「李の花散っても」なる類似品を書いている。何で「秘苑の花」をなぞったような「小説」を創作しましたという顔をしているの?、この二人。張赫宙は「青磁のひと」なるものが発表された時点では健在で今でも著作権は生きている。「梨本宮伊都子妃の日記」どころか「朝鮮王朝最後の皇太子妃」すら刊行直前なので刊行されたばかりの「歳月よ王朝よ」と「流れのままに」だけ言及している。「英親王李垠伝」すらない。おやおや赤瀬川隼先生、「青磁のひと」には「秘苑の花」を読んだように書いているのに。やっぱり金一勉の作文しか読んでいないんだ。「人身御供」って方子女王は王昭君で英王李垠は「野蛮」な匈奴の単于なのか?そういや確か他にもそんな御仁がいた。若槻泰雄だっけ?たとえ実際の事が知られていない時期にしても「人身御供」はないだろう?赤瀬川隼がつけたのか、それとも「歴史読本」の編集者がつけたのかは知らないけれど。

 この時期の「歴史読本」には反天連の天野恵一が寄稿しているので、この男の駄文が掲載されている。「天皇制の存在は税金の無駄遣い」と書いているが、もうすぐすると仲間割れする菅孝行の「ことにおいて後悔せず」には数年前に天野が書いた「壊憲天皇」とかいう題名の文章が引用されていた。制度としての「天皇制」を廃止して「共和制移行」(社会主義体制移行?)するには憲法改正が必要なのだが、こういう男ですら無意識に?「改憲反対」を唱えるようだ。高田馬場にあった天野が経営していた本屋を知らずに入った事があるが、新宿の模索舎と違って読みたくなるような出版物を見た記憶はない。「一般向けの雑誌」という事なのか?表現を抑えているようだ。この男が関わっている社会評論社の「反天皇制」なるものには「餅の歌」なる先帝の誕生を出生差別や「らい病」差別を絡めた高尚な文学作品が嬉々として掲載されている。同時代のソ連が「反革命の出自」(それなら名門のイグナーチェフ伯爵家や成り上がりのウリヤーノフ家をはじめとする貴族出身者も「反革命の出自」になるはずだが)から始まってボリシェヴィキの正体を見誤ったエスエルやメニシェヴィキ、アナーキスト、「農業集団化」で追放されたいわゆる「富農」やホロドモールの時期はウクライナ人、そしてトロツキーをはじめとする権力闘争の敗者の家族も「反革命の出自」になるのとつながっている。チャーリー・マルクスのように手に汗して家族を養って働く社会人としての生活や常識が皆無か希薄な「職業革命家」が自分の観念に「都合のいい」情報を寄り集めたりバッハオーフェンの仕事をパクって自分のものとしたりルイセンコのような「農学者」に引っかかって自らの汚名を残したりするのが見えてきた。