こちらの方が恐ろしい事 | 無駄話。

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鬱病・適応障害持ちが書く与太話です。「下劣な党派心」による「あら探し」が多いので、合わない方はご遠慮願います。

 党大会で大山奈々子という神奈川県の代議員が松竹伸幸除名について意見を言ったので田村智子が激しい口調で罵倒している。仮に松竹伸幸と鈴木元が徒党を組んで反党行為をした(党のあり方を批判する本を同時に外部の出版社から出した)ので除名が正しいとしても、それに党大会の代議員が異を唱えると新党首が批判するとなれば、こちらの方が恐ろしい。

 産経が田村智子の発言をホームページで引用しているが何故こういう発言をしているのかに触れていないので分かりにくい。

 何だか袴田里見や下里正樹を連想した。袴田里見は「前衛」に連載して単行本化した「党とともに歩んで」でスパイ・リンチ事件をそれなりに書いて彼の地位もあって立花隆が「日本共産党の研究」を書く際に使ったものだから、党運営に批判していたにしろ除名されるに至ったし、下里正樹は日本共産党の立場で「日本共産党の研究」のような連載をしたのにスパイ・リンチ事件を取り上げようとして連載は中止した上に市川正一が佐野学を特高に売ったと書いたというので除名されて森村誠一が日本共産党との関係を断絶したそうだ。最後はこの2人がキレて除名覚悟で党批判をしたので除名処分した頃と何も変わっていない。

 さて除名か除籍するか自己批判をするか(党に残るためにさせられるか)。松竹伸幸と鈴木元の除名に朝日新聞や毎日新聞が批判したのを耳を貸さない党なので馬に念仏だろうけれど。もっとも最初から除名覚悟で意見を言ったのかもしれない。

 自己チューなのは松竹伸幸も同じ。「北朝鮮問題のジレンマを「戦略的虚構」で乗り越える」で北朝鮮に一兆円を渡せば「解決」すると主張している。北朝鮮がどういう国家でどういうあり方をしているかは熟知しているらしいのに日韓条約で「上手くいった」からと北朝鮮も同じだと考えているらしい。朴正煕と三代兄妹は訳が違う。一兆円を北朝鮮に渡せば核とミサイル開発に使われるだけなのは明白なのに思いつきで主張するのは大したものだ。この本は末尾の「わが体験的北朝鮮論-あとがきに変えて」だけ面白い。「凍土の共和国」を党から指導を受けたと書いているので解説を書いた「寺尾五郎に近い中国派」として除籍されたらしい佐藤勝巳が「わが体験的朝鮮問題」という自著を言及しているので模したみたい。民青や日本共産党の中央の専従になれば党外はおろか、末端の党員や民青が「赤旗」や「前衛」などでは知る事が出来ない情報に接するとはソ連の悪いところを真似している。訪朝した時に民青が加盟している世界民主青年連盟の執行委員会の代表という重要なお客様が泊まっているホテルで「北朝鮮の人間が荷物をあさっているのに出くわし、評判通りの国だと実感した」そうだ。「収容所群島」にソ連を訪問した外国人の手荷物を積んだ貨車漁りをした女が出て来るが外国人なら抗議もしないで毒突くだけで帰国すると高を括っていたのを連想した。誰かが民警に「泥棒がいた」と言ったか「ソ連で物盗りに遭った」と語ったか書いたかしてバレたのだろう。「1960年代から日本共産党は北朝鮮を批判していた」とあるが党員や民青は勿論党外は公式発言しか「党の意見」は分からなかったというものだ。韓国を鉤括弧つきで表記して朝鮮戦争は北侵論だったのだから。この本には出て来ないが仲が悪くなった北朝鮮に「赤旗」の特派員として萩原遼が派遣されたのは「朝鮮語が話せる日本人は公安のスパイ」と見えただろう。