【後期】東北大学 文系 数学|2012年度大学入試数学 | 東大数学9割のKATSUYAが販売する高校数学の問題集

【後期】東北大学 文系 数学|2012年度大学入試数学

●東北大文系後期は一昨年より易化 
(2011年は東日本大震災のため、後期試験が実施されていません)


いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^



いよいよやってきました。2次試験の大学入試シーズンです。


2012年 大学入試数学の評価を書いていきます。



2012大学入試シリーズ第40弾。


後期日程第3弾です。




東北大学(文系)です。



問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、

典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。

また、☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。



難易度の指標は、こんな感じです。


SHIN KATSUYA Online

D・・・難関大学でも難しい部類の問題。


E・・・超高校級の難問。試験場では即捨てOKの問題。



また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。


※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの

標準的な時間です。



したがって、

目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越える

ことも、当然ありえます。



同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、

ヒントや答えをみるといい という目安にしてください。



※2012年の数学の記事から、「Principle Piece」という言葉が登場します。


>> 意味分かってから見たほうが、ぜったい数学の実力上がります^^



東北大学 文系

(試験時間100分)




全体総評・合格ライン


冒頭に書きました通り、2011年は東日本大震災の影響で、後期試験は実施されていません。2010年との比較になります。


(震災により「被害にあわれた方々には、心よりお見舞い申し上げます。私も定期的に被災地に学習支援に行っております。)


2010年の後期は、理系同様に文系もかなり難しく、それに比べれば易化したといえますが、どちらかといえば例年通りに落ち着いたという感じです。


第1問と第4問が理系と共通・類似しており、文系には少し難しい問題であったかもしれません。


試験時間100分に対し、

目標解答時間合計は105分。



量としては適切だと思います。ですが、問題のレベルが高めなので、100分では厳しいですね。

KATSUYAは、67分で終了しています。




☆第1問・・・不等式、指数・対数(B、計30分、Lv.2)


※理系と共通。


題材自体は標準的ですが、(1)と(2)に大したつながりがありません。そのため、どちらもまともに解く必要があります。

分析で「領域」書かれている予備校が多いですが、その通りです。では、なぜこれを見た瞬間にそうなるのか。


それは、以下の原則に従っています。

Principle Piece Ⅱ

条件が不等式のときは領域図示で解く

方程式であれば式変形にて文字を減らすことはできますが、不等式の場合は自由に動けるので、図示するほうがいいわけですね^^


このように原則を理解していれば、この問題はただの練習問題になったでしょう。


(2)は、2^(x+y)=XY になることを利用します。



KATSUYAの感想

原則に従い、領域図示して終了。(1)と(2)はつながりがなく、時間はかかった。解答時間18分。






✩第2問・・・2次関数、最大、最小(B、25分、Lv.2)

2次の分数関数の問題です。

(1)の取りうる範囲ですが、こちらは経験がないと少し苦しいかもしれません。

=k とおいて、実数解条件に持ち込むとうまくいきますね^^  2次以下のときにはこれを考えてみましょう。


(2)は、たかだか3以下の整数なのですから、この原則を用います。原則というより、姿勢ですね。

ULTIMATE Principle Piece Ⅱ

整数は飛び飛びの値 

→ ある程度絞って、あとは調べる

本問は「すべて求めよ」ですし、こうやって調べないとうまくいかないですね。


KATSUYAの感想


文系にも相変わらず厳しめの問題を出すな。。。(2)は原則に従って終了。解答時間14分。





✩第3問・・・場合の数、確率(B、25分、Lv.2)


2つのカードの並びを入れ替える問題。こちらも、少し文系には厳しく、理系でも差が付きそうな問題です。


(1)ですが、そもそも2回の入れ替え方は、全部で4×4=16通りです。たった16通りという感覚が重要。16通りぐらい全部かきましょう!!



拙著「Principle Piece 数学A 集合と場合の数」  にて、サイコロ2個のときに、こんな原則を紹介しています。

Principle Piece A-7

サイコロ2個なら36通りぐらい書く


これよりも少ないわけですから、書いたほうがいいですね^^




(2)はそんなに難しくないとは思いますが、問題は(3)です。3のカードは、一度も動かなくてももちろん3番目にありますが、動いて戻ってくることもできます。これを調べなければいけないところが、理系的でした。



KATYSUYAの感想


(1)はすぐに「書いた方が早いな」と判断。(2)は楽勝。(3)は場合分けもあり、良問^^ 解答時間15分。 






第4問・・・空間ベクトル・最小値(B、25分、Lv.2)


※理系と類似しています。


ちょっと変わった空間ベクトル。パターン問題だけをやっていると詰まるかもしれません。


平面への垂線の原則は、この2つです。このように理解しておけば、聞かれ方が変わってもこわくない^^

Principle Piece B

点Aから平面Lへの垂線の足H

(1) 垂直条件(L⊥AH)

(2) 平面L上 

この2つです。今回は、(1)の条件として、 NHとADが平行であることが言えます。


(2)の条件ですが、最小になるときの点PがHに一致することに気づけば簡単ですが、ちょっと難しいですね。


(2)は、(1)が利用できます。何のために(1)を出したのか考えれば(1)も利用できるとは思いますが、べつにまともに距離計算してもかまわないです。2変数2次式の最小値に帰着します。



なお、文系の場合は係数が一致しているので、中線定理を使ってもできます。


【別解】というほどでもないですが・・・^^;


平面の方程式を用いて、Lの式が x+y+z=1 であることを利用しても、比較的簡単に解けます。東北大受験者であれば、Lの式ぐらいは出せるようになっておきましょう。



KATSUYAの感想


(2)は、私はまともに計算。係数等うっとしいですが、これぐらいはやります。解答時間20分。









合格ライン


どの問題も文系には完答が厳しい問題です。4問中2問あればいいでしょう。


第1問が独立していて、どちらもメインなので、この問題の出来が合否をわけたかもしれませんね。

合格ラインは55%ぐらいです。





対策


東北大の後期は前期よりも難しい問題が出ますが、傾向はそこまで変わるものではありません。過去問を中心に練習を重ねておくといいでしょう。ただし、過去問は解説や研究を熟読しておきましょう。


それ以外は、前期のための勉強につかった参考書と共通で構いません。


以上です^^ 次回は、九州大学 です。

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