リドル於 青山円形劇場

円形劇場、なかなか良い席でした。
行きたかったよ、少年社中 。やっと行ってきました。
「廃墟に眠る少年の夢」シリーズ三部作、第一『リドル』。

主人公ルイスキャロルが、すでに死んでしまったはずのアリスを探す物語。ウサギに連れられて、森の穴の中に入るとそこは巨大遊園地都市、『リドル』。

天上界(妖怪たちが住まう世界)が地上(遊園地都市)を支配しようとしている。
狙っているのは、ピノ(アリス)。そのピノを救おうとする、臆病な勇者。なぞの女王様。というファンタジーでした。

音楽の存在感は他の小劇場と比べて圧倒的な存在感。既存音楽でもここまでできるのか、とあんまりにも世界観を作っていて首をかしげ、パンフを読むとオリジナルとわかる。なるほど。

衣装もすばらしい。うわさに違わなかった。
衣装ラフファイルが、展示してあったので見たがラフもすばらしい。
完璧に世界を作り出している。あれを全部作っているのかと思うと、脱帽である。衣装大切。演出家のこのサービス精神には共感できる。

円形舞台の使い方は、なるほどと思わせるものがあり、上手で楽しめた。
役者の向こうに観客が透けて見えるというのは、正直嫌い。だから蜷川のよくやる演出で、鏡で観客を映すのもきらい。
だから舞台を観客がぐるりと取り囲むような舞台演出は、毎回とても興味深くみてみる。
最近みた作品では野田MAPの「赤鬼」。赤鬼は気にならなかったのよね。それはかなーりすり鉢上に席を配置していたからだと思う。『リドル』ではすんごくロスコーを炊いているので、「あまり」見えなかった。でも見えた。興ざめ。せっかくファンタジーなのにな。
円形劇場だから、舞台もまるっとしていて、出入り口が4箇所ほどあって、役者は迷わないんだろうか。

照明の入れ方も、勉強になった。「円」をうまく活かしていた。
あまり役者の表情を採ることを、優先していないのね。トリコロール色をビーム出すなんて初めて見ました。

役者。かわいい。女の子、すっげー可愛かった。全体的に童顔。男の子。色気があった。なんだか可愛い系の男の子(ファンタジーだからかな)が多かった。男の子なのにファンタジーな可愛い衣装がとってもよく似合う。うちの劇団だったら・・・、と考えちゃいました。スミマセン

ひさしぶりに、セクシーな役者たちに会いました。ああ嬉しい。舞台でドキっとしました。やっぱり、役者さんっていうのは、男も女もセクシーであってほしい、あるべきだ。体からにおい立つ色気、観客があこがれる色気。美醜ではなくね。オーラ、色気です。声でも立ち居振る舞いでも、表情でもいい。セクシーであれ。

話は正直、よく見えなかったし。
でも役者の背負っている性が見えたし、独特の世界観も楽しめたので○。また見にきたいと思わせてくれた舞台でした。