労働者M
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
@パルコ劇場
初めてのケラ作品です。
堤真一(LOVE♪)と小泉今日子主演と聞いてはなかなかに期待してまいりました。15分の休憩を挟んで3時間10分!長!
舞台は2つ。近未来と現在。戦争によって国民の7割を失った世界の「収容所」が舞台の近未来。それから「命の電話」を受ける代わりに高額商品を売りつけるねずみ講のインチキ会社が舞台の現代社会。
役者はそれぞれの世界で役を演じ、二つの世界は入り乱れ、完結するはずの話は欠損し、あるはずの人間のバックボーンは説明されることはない。
2つの世界に共通しているとしたら、「指導者の欠如」。近未来の収容所では組織あれども、指導者Mは居ない。現代の会社事務所でも指導者は突然蒸発してしまっている。
二つの異なった世界の、同じ状況が生み出す、組織の混乱。
十分楽しめたかというと、否。面白くなかったわけではないですが、淡々と進む舞台と、時々出てくるストーリーの欠損部分が、気持ち悪くは無いけどそのうち舞台に入り込むことを意識が辞めてしまう感じ。
ケラ自身は、観客に言っている言葉どおり「僕の面白いものなので、それを観客に皆さんに楽しんでもらえたら一番いいのですが」的なことを言っている。
言葉どおりの舞台でした。
堤はそれでも、かっこよかった!(結局それかいって・・・スミマセン)