音楽座 アールカンパニー主宰
マドモアゼルモーツァルト 』 @パルコ劇場

今回公演の、「GAME」に振付もしてくれている饗庭君出演作品。

音楽座は私の大好きな土居裕子さんが、かつて看板を勤めていたカンパニー。
初めて歌を聴いて感動したのが、この土井裕子さん。とても思い入れのある劇団です。

お目当ての饗庭君はアンサンブルでの出演で、常に舞台の真ん中あたりで踊っていました。カンパニー内でもダンスの実力者だということなんでしょう。
びっくりしたのは、ジャンプが高いこと。ばねがしなるように、グンっと跳ねていました。
初日かゲネで、靭帯を伸ばしたと聞き心配していたのだけど、
全ナンバー多少ふら付いていたけれども、踊りきって饗庭君目当てだったかげ猫、満足!

楽屋まで会いにいったら、いつもどおりの元気顔。
でもアイスノンを足にあて、電気で痛みを散らして踊っていたという話を聞くと
体を資本にした芸術家の、自己管理の難しさを痛感します。

私たち以外にも、饗庭くんに会いにきた2組の親娘。
「どうやったら、こういう舞台に出れるんですか?」「またきます」「ステキでした」
という母親と、16~19くらいのすらりとした娘さんを見ると、ミュージカルの舞台に立つということがいかに狭き門であるかを、感じずには居られない。

残りの公演がんばって!!

さて、客観的な意見としては。
音楽、脚本ともに魅力的とは言いがたい、というのは本音。
戦争と絡めていたり(戦後60年を意識?)、観念的な演出といいどうも好きとはいえなかった。
一方役者陣は若手ながら、実力派が集まっていたのも事実。歌もダンスもレベルが高かったと思う。特にぬきんで居たのは、「モーツァルト役」の新妻聖子さん。キュートな演技、伸びのある歌声、イヤミの無い演技。どれも好演しており、他の作品で是非見てみたいと思わせるものでした。