中学生のころ、空気の無くなる日と言う映画を見たことがあります。空想映画でも喜劇でもないですが、明治に入り科学の情報も入って来て、万有引力の法則も一般に理解されるようになり、そこへ火星が近づいたため、瞬間地球の空気が火星に吸い取られ、地球の空気が無くなると言う噂が広がり、お金持ちはヨコハマタイヤのチューブを買い占める、けどお金の無い人は洗面器に水を張って顔を付け、息を止める練習をするなど大騒ぎが起きたとのことで、これを映画にしたものでした。少しでも空気が飛ばないように雨戸を閉めて節穴を塞ぎチューブをくわえたり、洗面器に顔を付けたりしながら、時計を見ながらもう良かろうと雨戸を開けると外では牛がのどかに、も〜うと鳴いていると言うものでした。
明治生まれだった祖母にホントにそんな騒ぎが有ったのか聞いてみたら、高等女学校のころそれを聞いたことは有る、でもそんな騒ぎにはならなかったと言ってました。
因みに、火星は地球より比重もずっと軽く、小さく、したがって冷えるのも早くて、地球より先に冷えて、今は-50℃以下、赤く見えるのは酸化鉄(赤錆)が多いためで、月より250倍も遠い所に有る星とのこと。万有引力の法則は距離の二乗に反比例ゆえ、月より質量のファクターを除いても(1/250)2=0.000016倍も月による引力よりさらに小さいのですから、月は潮の満ち干などに影響してますが、火星の影響は実質0。そんなことは起き得ませんね。
映画ではこんな絵で説明されていたように思います。
