雨ですが、大降りでないのでよかったです。
夜行バスが早めに到着してくれたので、JRも混んでない時間に乗ることができました。
一軒目のメンテナンスを終了して、目黒から天王洲アイルまで歩くことにしました。
途中で風情のある船に出会いました。
ふと、会社勤めをしていた時の上司のことを思い出しました。
会社のレクリエーションで船に乗ったとき、その上司が、
「オクダくん、僕は船乗りになりたかったんですよ」
と、言われたのです。
あまりにも意外だったので、よく覚えています。
その上司は後に太陽光発電業界で「ミスター・ソーラー」と呼ばれるようになった人でした。まだ部長だった頃から、「ここに世界一の太陽電池工場を建てる!」と、言われていて、本当かいなと思っているとどんどん出世して本当に建ててしまい、後に7年間世界一の売上高を保持したと聞いています。
僕は家が割と近所だったので、帰りに飲みに連れて行っていただいたことが何度かありました。
「思い切って納得のいく仕事をやり切る。いつ首を切られても構わない。」と、言っておられました。
仕事にはおそろしく厳しく怖かったですが、なんとも言えない優しいところがあり、憧れの上司でした。
研究に失敗して会社をやめた後で、駅で偶然会ったとき、「頑張れよ!」と、優しく声をかけていただきました。
数年間にまだ60代前半で突然亡くなられたと聞きました。
先週は神戸で、その前は横浜でたくさんの大きな船を見たのに、その時はその上司のことは思い出さなかった。
今日、この小さな船を見たときに突然思い出しました。
大きな船の船乗りになりたかったのか、小さな船の船乗りになりたかったのか、そんなことを聞いたのかどうだったか。
たくさんの人を率いた上司でしたが、意外と小さな船の船乗りになりたかったのかもしれないなと、ふと思いました。