ダンシング・チャップリン【映画】草刈民代のラストダンスは周防正行正行のために。 | 編集者 福田清峰の I Love You

編集者 福田清峰の I Love You

「5年愛される本づくり、そして10年愛される本づくりへ」をモットーに書籍を編んでいます。
ゴルフとバードウォッチングにハイキング、山登り好きです。
そして写真、ライブに演劇、バレエ、映画鑑賞と美術館めぐりが大好きな編集者&カメラマンです。


テーマ:

ポチっとよろしくお願いします。

ポチっとよろしくお願いします。


「ダンシング・チャップリン」周防正行監督作品/主演草刈民代さんのゴールデンコンビが復活です。
「Shall We ダンス?」 の公開が1996年ですから、16年振りです。
ちなみに、私は草刈民代さんの大ファンです。

福田清峰の演劇と映画と写真が大好きな日々。

 

周防正行監督は2007年に「それでもボクはやってない」 それでもボクはやってない のメガホンをとりましたが、それ以外の全人生を草刈民代さんに捧げてきたといっても過言ではないと思います。

 

彼女を追いかけて当時のオフィシャルWeb「Tamiyo KUSAKARI Official 」を更新し、彼女をずっとサポートしてきていたと思います。

ストレートに「愛」を感じていました。

 

今回の「ダンシング・チャップリン」、ひと言でいってしまえば、周防正行が愛した草刈民代のためのスクリーンにおけるラストダンスを作品にしたものです。

それは、草刈民代さんが愛したローラン・プティというバレエの振り付けの神様のための作品でもあるのです。

 

周防監督は、草刈民代さんのバレエを愛し、そして草刈民代さんがつくりたかったであろう最愛のローラン・プティに捧げる作品をつくってあげたかったのだと思います。

それが十二分に感じられる、すばらしい、ブラボー! ブラバー! と叫び続けたくなる作品に仕上がっています。

 

少し脱線しますが、「Shall We ダンス?」 が公開された2年後の1998年、周防監督の映画のこだわり、さばさばしていてあのねちっこさは、ある種の軽い変態? なんて失礼なことを強く感じ、デスクを担当していたNatural glow―モノクロ写真の美しさを追究する写真誌 (Vol.2 issue 2) 」で立木義浩さんと対談していただきました。


福田清峰の演劇と映画と写真が大好きな日々。
 

「映画撮影とスチール撮影 周防正行が見続ける映画の世界」というお題のもと。

銀幕を愛し映画にも造詣が深い立木義浩さんのナビゲートで楽しいお話がたくさん聞けました。

 

福田清峰の演劇と映画と写真が大好きな日々。
 

そこで、周防監督の映画への情熱のすごさを感じました。

好きな映画は何度も観て、観ているうちにすべてのコマ割り、台詞、演出まで頭に入ってしまうとか。

私も映画は好きですが、このお二方の映画談義、言葉を挟むこともできずに、ただただ感心して聞き惚れていました。

場所は六本木プリンスホテル、周防監督を車までお送りするとき2人きりになルチャンスがあったのですが、ろくな会話ができなかったのを今でも悔やんでいるのと同時に未熟ダッタ自分を恥ずかしくも思ってしまいます。

今度、もし2人きりになるチャンスが来たら、いろいろなこと、たくさん聞きたいことがあります。

きっと、草刈民代さんのことばかりになってしまうかもしれないけれど。

 

福田清峰の演劇と映画と写真が大好きな日々。

 

草刈民代さんについては思いは「40代の女性のヌードについて思うこと①。草刈民代さん44歳の裸 」に書きました。
草刈民代さんが舞台でラストダンスを踊ったのが2009年4月24日でした(4月2日から4月24日まで全国公演)。
そして、朝日新聞に1面のヌード写真集「BALLERINE 草刈民代写真集(全2巻) 」の広告を打ったのが2010年の4月20日でした。
そして、今回の「ダンシング・チャップリン」の公開は2011年4月16日です。
ほぼ毎年4月になるとファンに大きなプレゼントを用意してくれているようです。
 

ただし、今回の映画の公開は、1889年4月16日のチャールズ・チャップリンの誕生日にあわせたものです。

ということは、ここまで計算して、引退の日取りを決めたのかも。

と、なるのは、今回の「ダンシング・チャップリン」がクランクインしたのが2009年の7月だからです。

つまり、引退公演をした直後ということです。

引退を決めたときから、今回の「ダンシング・チャップリン」まで、すべてシナリオができていたわけです。

草刈民代さんが舞台で、ある意味本当にバレエダンサーとしてラストに選んだ演目は「ESPRIT ローラン・プティの世界」です。

そして、周防監督が映画のために、本当にバレエダンサーとしてのラストダンスに選んだ演目が「ローラン・プティのダンシング・チャップリン」です。

すばらしいプランニングです。

 

今回の映画は第1幕と第2幕という2部構成になっています。

第1幕は、周防監督がイタリア、スイス、日本を巡り、草刈民代さんとルイジ・ボニーノ(チャップリン役)さんを中心に出演するダンサーたちの舞台裏60日間を追い続けたドキュメンタリー「アプローチ」です。

第2幕は、ローラン・プティ作、ダンシング・チャップリン全20演目を周防監督が再構成し演出して全13演目にした、周防正行が芸術監督として草刈民代に捧げる、そして草刈民代のために、ローラン・プティに捧げる「ダンシング・チャップリン」です。

 

第1幕のドキュメンタリー、適度な荒さが周防監督作品ぽくて、最高に面白いです。

バレエのドキュメンタリーにはすてきな作品がたくさんありますが、これほどまでに、面白くて、拍手を送りたくなる作品はなかったと思います。

 

第2幕の中で警官の演目は野外ロケをしています。

この野外ロケの提案を周防監督がローラン・プティにしたところ、「野外の必要はない、ダンサーの踊りがこんなにきれいなのだからスタジオの撮影がいい。野外撮影をするなら私は降りる」ときつく言われます。

でも、周防監督、チャップリンの信念である「警官と公園と女がいれば映画は撮れる」という言葉を実行したかったそうです。

余談ですが、この野外撮影の撮影地は八ヶ岳です。

 

今回の映画に出てくるルイジ・ボニーノとリエンツ・チャンは引退公演にも出ています。

私も、引退公演の最終日にその踊りを観ましたが、なんと、実際の公演よりも今回の映画のほうがいいような気がします。

それだけ、この映画にかける、みんなのモチベーションを引き出した周防監督、恐るべしです。

なといっても、引退公演が終わったあとにこれだけ引き出したのですから、あり得ません。

 

そして、そのなかでも、群を抜いて、すばらしい踊りを披露しているのが草刈民代さんです。

草刈民代さんのラストダンス、まさに夫、周防正行さんのために全身全霊を込めたものになりました。

 

福田清峰の演劇と映画と写真が大好きな日々。
(C)Tamiyo KUSAKARI Official
お茶目な演目でありながら、その実力は世界屈指のルイジ・ボニーノ。

福田清峰の演劇と映画と写真が大好きな日々。
(C)Tamiyo KUSAKARI Official

リエンツ・チャンのリフトは草刈民代さんから絶対の信頼を得ています。

 

このダンシング・チャップリンという作品、チャップリン役を演じるのはルイジ・ボニーノです。

ローラン・プティがルイジ・ボニーノのために書いた作品です。

チャップリンのモノマネをしているのではなく、チャップリンを演じているのです。

素敵です。

すばらしいです。

1991年の初演から170回以上踊っているそうです。

ものすごい勢いです。

 

この作品を観ていて、もうひとつ不思議な気持ちになりました。

チャールズ・チャップリンは永遠だと思いますが、次第に忘れられていってしまうのは事実です。

そして、ルイジ・ボニーノももう還暦です。

そして、この作品を踊れるのは彼一人です。

チャップリンの、「人生とはなんて苦しいものなのだろう、だけど笑いがあれば、人生は明るくもなるんだよ」という辛苦と哀しみを、恐ろしいほど哀愁たっぷりに演じている姿、泣けます。

 

この作品を絶対に残していかなくてはいけないと感じた周防監督の心意気に拍手を送りたいのですが、それ以上に、こんなにチャップリンを愛し、こんなにチャップリンが踊り続けられている事実をたくさんの人に知ってもらえるという事実に拍手を送りたいです。

ちなみに、ルイジ・ボニーノは「ダンシング・チャップリン」を演じている回数よりも、バレエ作品として最もポピュラーで最も人気のある「コッペリア」を一番多く演じています。

 

福田清峰の演劇と映画と写真が大好きな日々。

(C)Tamiyo KUSAKARI Official


この美しさ、ぜひ、劇場でご覧ください。
1演目が終わるたびに拍手をしたくなります。
エンドロールが出はじめたときには、拍手が止まらなくなります。
そして、「Fin」の文字が出たときにはスタンディング・オベーション気分になるはずです。

 

 

 

周防正行のバレエ入門
周防正行 下村 しのぶ
4778312554

BALLERINE
草刈民代 渞忠之 瀬戸秀美
4344017943

Shall We ダンス? (初回限定版) [DVD]
周防正行
B0001JZHHG

 

それでもボクはやってない スタンダード・エディション [DVD]
B000QJLROI

 

 

編集者 福田清峰さんをフォロー

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス