奇跡のリンゴと呼ばれているのがあることご存知ですか?すでに雑誌やテレビで紹介され、講演会にも引っ張りだかのようですから、知っている方も多いかもですが。青森県弘前で、農薬も肥料も使わずにリンゴをたわわに実らせている、木村秋則さんが作るリンゴです。
なぜに奇跡かというと、腐らないのだそうです。そして甘みも香りもあり、リンゴ本来の野生の味がするといいます。
一度、ぜひ食べてみたいですね。
この本は、その木村さんの奮戦、格闘記です、いや、生きざま、仕事ざま、農業ざまを記した思想本というべきでしょうか!木村さんのリンゴは、八年にも及ぶ試行錯誤の末にようやく辿り着いたといいます。それまでは全く花も咲かず実も成らなかった時期もあったようです。
木村さんの言葉に、リンゴの木はリンゴの木だけで生きているわけではなく、周りの自然の中で生かされている生き物だと。生かされている、という表現がおもしろいですね。
行き詰まり、自分がこの世に生を受け、その役目を果たせなかったと、山に登り自殺を決意するまで追い込まれた中で、山の木々とその土を観て目覚めたと。自然に戻すことに!そして土作りと、リンゴの木という生命体と向き合うことを。その執念たるや想像を絶するものがあります。良い意味でのバカになることですね。バカになることは、そうたやすいものではないとも思います。
リンゴの木も自分と一緒で、調子の良い時もあれば、悪い時もあるから、それを診てそんな時は無理をさせないことだと。重い言葉ですね!
また、安全なリンゴではなく、安全にリンゴを作りたいともいいます。
私も実家が農家ですから、農薬の怖さについては、多少は知っているつもりです。確かに、農薬は食べる人よりも作る人の方が、害があるのではないかと思います。今は残留農薬の問題から、出荷時にはゼロに近いようにガイドラインが徹底されていて、指導されているから。食べる側は安全かもしれませんが、作り手の安全性は後回しになっている感があります。まさに、同意ですね。
いずれにしても、読むべき価値のある本だと思います。現代の農業や食について考えさせられることが、たくさんあります!
