育休中の所得補償3分の2に引き上げへ!! | 労働・子育てジャーナリスト/NPO法人グリーンパパプロジェクト代表理事の吉田大樹のブログ(パパの働き方が社会を変える!)
ニュースなどでは以前から情報が伝えられていたものですが、
12月26日、厚生労働省の労働政策審議会雇用保険部会が報告書をまとめ、
育児休業給付金」の引き上げがまとまりました!

厚生労働省では、年明け早々、雇用保険法改正法案要綱を労働政策審議会に諮問し、
了承された後、雇用保険法改正法案を平成26年通常国会に提出することになります。

法案成立時期にも寄りますが、
順調にいけば、来年度から、育児休業給付金が現行の直近平均所得の2分の1から、
3分の2へと引き上げられることになります。

ファザーリング・ジャパンでは、
以前から、所得補償となる育児休業給付金の引き上げを主張してきました。

昨年の10月には、当時の民主党政権に対して、
現・厚労大臣の田村さんらイクメン議連と共同で、
「産後8週間の間、育児休業給付金を3分の2へ引き上げるべき」
との要望書も提出しました。
http://ameblo.jp/fj-yossyhighrock/archive1-201210.html


さらに、今年の6月と8月にも、
育児休業給付金の引き上げを厚労省などに要望し、
男性の育児休業取得率の向上に向けて、
もっと必要な施策を講じるよう訴えてきました。


(2013年6月イクメンサミットin永田町の際の模様)


(2013年8月田村厚労大臣への面会、要望書提出のときの模様)

今回、「出産後6ヵ月の間、3分の2へ引き上げ」ということで、
FJが主張してきた提言よりもさらに期間を延ばしたものが報告としてまとまり、
その点については非常に評価しています。

社会保険料の免除なども併せると、8割の所得補償が実現されることとなり、
所得が減ることの不安から育休を躊躇してきた方々に対して、
少しでもポジティブなメッセージを出すことになるのではないかと思います。

ただ残念なのは、今回、育児・介護休業法の改正の動きがないということ。
前回、2009年に改正された育介法では、
「パパ・ママ育休プラス」制度を盛り込むなど、
男性の育児休業の取得に寄与するものと思われましたが、
結果は、限定的なものに留まりました。
2010年度1.38%⇒2011年度2.63%⇒2012年度1.89%

今回の雇用保険法改正が、
国の目標値2020年13%の達成には寄与するのではないかと期待していますが、
FJとしては、やはり取得率100%が達成されるための政策提言、
もしくは、男性の育休取得希望者は3割と言われるわけですから、
せめてその希望している人が確実に取れるようにするために、
今後も政策提言を行っていきたいと考えています。

報告書にも書かれていますが、
男性の育児休業取得を増やすことは、
女性の就業率向上にも寄与します。

つまり、成長戦略としても重要だと言えるのではないかと思います。
男性の働き方の改革・子育て支援は、「女性活躍」の1丁目1番地の政策です。

政治家の皆さんはどうお考えなのでしょうか?


以下、雇用保険部会報告の育児休業給付の部分を転記します。

雇用保険部会報告

4 育児休業給付について

○ 育児休業給付は、育児休業を取得しやすくし、職業生活の円滑な継続を支援、
促進するために雇用保険の失業等給付の一つとして設けられており、これまでも
給付率の引上げ等を行ってきたほか、平成22 年度からは、育児休業基本給付金と
育児休業者職場復帰給付金を統合し、給付額の全額を育児休業中に支給する制度
に改めたところである。これらの見直しにより、育児休業給付受給者が増加して
いることから、育児休業給付の見直しは育児休業の取得促進に寄与していると考
えられる。

○ 一方、依然として収入が減るという経済的な理由から育児休業を取得しなかっ
た者が、男女とも一定程度存在するほか、特に、男性の育児休業取得率は平成24
年度において2%弱と伸び悩んでいる状況にあるが、男性の育児休業取得を促進す
ることは、男性のワーク・ライフ・バランスの実現だけでなく、女性の育児負担
を軽減し、女性が職場で継続して力を発揮すること(女性の就業率の向上)にも
資するものである。

○ また、夫の家事・育児時間が長いほど、第2子以降の出生割合が高くなる傾向
があることから、育児休業の促進による男性の育児参加の拡大は、少子化対策に
も資するものである。

○ 男女ともに育児休業を取得していくことを更に促進するため、育児休業給付の
給付率を引き上げることとし、出産手当金の水準を踏まえ、育児休業開始時から
最初の6月の間について67%の給付率(※)とすべきである。
(※)育児休業給付は非課税となっていること、また、育児休業期間中には社会保険料免除措置があることから、休業前の税・社会保険料支払後の賃金と比較した実質的な給付率は更に高いも
のとなる。

○ なお、労働者代表委員及び使用者代表委員からは、育児休業給付の見直しによ
る育児休業の取得促進が、ひいては少子化対策にも資するものであることから、
育児休業期間中の経済的支援については、雇用保険財源によらず、本来は国の責
任により一般会計で実施されるべきものであり、特に今般の給付率の引上げに係
る財源については、全額一般会計により賄うべきではないかとの意見があった。
また、労働者代表委員からは、育児休業取得率の向上のためには、育児休業給付
の見直しのほか、期間雇用者や中小企業の労働者が育児休業を取得しやすくする
ための育児休業制度の改善や育児休業給付の取得要件緩和を含めた環境整備を行
うべきであるとの意見があった。