2021年1月 中1道コン国語レビュー | 進学教室FiveSchools OFFICIAL BLOG

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中1 大問1(漢字)

読みは間違えようのないレベルで非常に平易です。ほぼ差がつかないでしょう。

逆にこれで落としているようだとやばい。

 

書きは「複」は比較的書きにくいですかね。

「縮」など、頻出な字だらけですので確実に復習を。

 

中1 大問2(資料)

問1

(1)これ単体としては間違えようがない平易な問題なのですが、これが(2)のトラップとして機能するというなかなか性格の悪い仕掛けになっています。

(2)で失点する人の多くはこのトラップに引っかかった結果でしょう。

 

(1)の答えの根拠は「生徒アンケートで最も大きい項目」だからですよね。

そして(2)空欄直前にある「廊下のマナーが悪い」という内容は、今度は「先生アンケートで最も大きい項目」になっているわけです。

だから多くの生徒が「先生アンケートで割合が最も大きい」という内容を答えて減点を食らったことでしょう。

ところがドッコイ「生徒のアンケート」の中にも「廊下を走る人が多い」という項目は2位としてランクインしているのですね。

先生アンケートで1位、生徒アンケートで2位なのに、ただ「先生アンケートで1位だから」という理由を書いても満点がもらえないのは仕方ないことです。

こういう資料問題では、最初に目についたところだけで反射的に答えを書くと痛い目を見る場合が多いです。全体を把握したうえで答案を作る、というスタンスが大切。

 

とはいえ、採点基準上「先生アンケートのことだけ」を書いた生徒はマイナス1点で済む、わりとヌルい基準になっているんですよね。

過去の道コンだったら無条件で✕にするんじゃないか、と思ったのですが、今回はわりと穏やかな基準となっていたため、さほどのダメージはなかったのかと思います。

(マイナス1点で済ますのはちょっとヌルいかな、と思いますけどね……

マイナス2~3点が妥当じゃないかと個人的には思います)

 

問2

「来てくれるでしょう」を正しく区切れたかどうか、ですね。

「来て」の後、つまり「補助動詞の前では区切る」という原則を知っているか。

また「くれるでしょう」の「でしょう」は助動詞=付属語のため、区切ってはいけない。

文節は「自立語の前でだけ区切る」という、最も基本的な大原則を知っているかどうか。

 

「文節は『ネ』で区切る」としか教えられないそのへんの●●な国語講師に習っているとこういう問題は理解できるようにはなりませんので、国語の先生の力を試したかったら「彼は/きっと/来てくれる/でしょう」と書いた答案を持っていって「どうしてこれだと✕なんですか? 教えてください」と聞いてみるといいと思いますよ。

(本当に実行して先生に嫌われても責任は持ちません)

 

中1 大問3(小説)

この出典「いもうと物語」を見てピンときたら村上先生マニアですね。

そう、拙著「やさしい中学国語」小説の例題で採用した文章なのです。

(切り出した箇所は違いますが、話の大筋は同じようなものですね)

 

まぁそれはそれとして、難易度やや低めの標準的な問題かな、と思います。

毎度のことですが、問2がいくらなんでも答えが直前直後すぎるのがアレですけど……

まぁ中にはこういう問題も必要、ということなのでしょう。

 

問3~4

「歌子orおねえちゃんの友達の」靴、「歌子orおねえちゃんが」泣いている、それぞれの「  」の部分、つまり主語ですね。

主語を書かなかったせいで大幅に減点された人は多かったかと思います。

英語でも主語を解答に書かなかったせいで大幅減点される例が頻発していますので、「答えに主語が必要な場合は必ず書く」という大原則をここで身につけるようにしましょう。

 

心情の流れとしては以下のとおりです。

以下の内容で、チェックをしていない、読み飛ばしているところがあれば危険信号だと思ってください。

 

(リード文)姉が中学生になって冷たい、ふてくされる

(本文)姉の友達に対しても、ふてくされる

→姉が立候補する、男子をサポートさせていることを知る

→びっくり&誇らしい気持ち + 腹が立つ気持ちの葛藤

→自分の話をしてほしい + 誰もしてくれないので悔しい、腹立つ、バカにされている

→靴を隠す、ざまぁみろ

→ひとりでいたい

→姉が怒っていることへの不安

→姉が泣いていることへの驚き + 靴が見つからなかったことを得意に思う

 

この期におよんで「靴が見つからなかったことを得意に思う」というのはなかなかの大物です。

 

中1 大問4(説明文)

こういう言語系の説明文は大好物なもので、とてもいいですね。楽しく読めました。

当塾テキストにも採用したいな、と思う文章です。

「ひらがなで書かれる外来語」

「漢字で書かれる外来語」

「カタカナで書かれる外来語」

の違いなんて、普通に生きていたら考えることはまずないじゃないですか。

こういう、普段は考えないことを考えさせてくれる文章が本当に好きですね。

ナイスチョイスです。

 

わたしが自由に問題作っていいなら、確実に問5「赤ちゃんか幼児のような存在」とはどのような存在か、60字以内で説明せよ、みたいな問題を作るだろうと思います。

この文章中でここが最も読み取りにくいポイントだと思うのですが、ここの設問を安易な言い換え抜き出し問題にしてしまったのが、まぁ難易度調整上しかたないのは認めつつもちょっともったいないよなぁ、と。

 

中1 大問5(古文)

かわいそうなお馬さんのお話でした。

標準的な難易度で、よくある「注釈だらけで古文として読む意味のない問題」ということもない、良問であろうと思います。

 

中1 全体を通して

全体的におかしな問題もなく、バランス的にちょっと簡単かな? とは思いつつも良問と呼べるクオリティに仕上がっているのではないかと思います。

難易度もまぁ中1ですからね。中1としては妥当な水準だと思います。

とはいえ上位校行くのであれば最低8割、できれば9割は取りたいところ。

 

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