【この記事を読む前に】
実はリンクを忘れたり、そもそもアップすべき日付を誤っていたので昨日アップした記事に加筆修正して本日再度アップします。既に読んで頂き、おまけにいいね!まで頂いた皆さん、どうもすいませんでした。
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言わずとしれたジョージ・オーウェルの代表作、先日こんなエントリーでもさわりを書きましたね。まあちょっとむずかしい方向に話を持って行ってしまったので不評でしたがw
この本の存在を知ったのは1980年代のとあるニュースでした。好きなミュージシャンの1つであるユーリズミックスが当時映画化されたこの作品のサウンドトラックを依頼されたにも係わらず使われなかったとかで訴訟になったはず。その後結局使われたのかな?実はその音楽についてはあまり知りません。
しかしこの本については知っています。そして解説でも書かれている通り、知っているけど読んだ事の無い本の筆頭に挙げられるという事です。実際1984年当時にイギリスではベストセラーになったのに、読んだ人は少なかったらしいとの事。
実際にこの書が発表されたのは1949年、著者のオーソン・ウェルズが書いたのが1948年と言われています。その48年を逆にした数値が題名になったとも言われています。要は第二次大戦の終戦直後ですね。冷戦が始まろうという社会情勢でしょうか。
そんな状況の中で暗い未来を予想しようとしたら、あるいは当時の西側諸国(著者が住んでいたイギリス含めて)での脅威としたら、ソ連が進める共産主義=本来のマルクスとは無関係な全体主義、抑圧主義、思想統一などが現実になる世界となるのでしょう。
実際よく言われる様に、この書が1984年の共産主義国、あるいはそれこそ2020年代の我々の社会を予言していたのではないかと思われる描写はあちこちに有ります。
その意味で著者の予想力がすごかったと思うと共に、現代の中国をはじめとする監視社会の是非が当時恐れられていたよりはまだ柔軟に受け入れられているのかなとも思います。要は未来への恐怖はたいていの場合大げさではないかと。
もちろんだからと言って今の中国の様な社会がいいとまでは言えませんがあえてこの年代のギャップを、つまりオーソン・ウェルズが1948年に36年後を予想した未来と、そこからさらに41年経った今という年代のギャップを感じつつ、その間の歴史を思い出しながら読むと本当にまだ人類は捨てたものではなのかなとも思うのです。
要はまさにファクトフルネスで言われていた様に、世の中は何だかんだでいい方向に進んでいるのだなと。



