義理・人情・浪花節
政治家の器が小さくなったと言われて久しい。
しかし、その器の小さい政治家を選んでいるのは我々だ。
つまり、今の日本人の器が小さくなってきているのだ。
何でもコンプライアンス、コンプライアンス重視の世の中。
世の中が混迷している今だからこそ、戦後の政治家の代表である田中角栄から学ぶべき点があるのではないかと思う。
1972年6月に出版された田中の政策本であった「日本列島改造論」は当時100万部近く売れた。
右肩上がりだった1970年代を象徴していたのが田中角栄、「角さん」であった。
最近あの頃を懐かしむ空気が強まっている。
書店にも数多くの「角さん」本が出ている。
一部では待望論まで出ているが、コンプライアンス重視の今、「角さん」が当時のような政治力を発揮することはできないであろう。
しかし、今を生きる我々が「角さん」から学ばねばならぬことがある。
それは、卓越したコミュニケーション能力と発信力を備える必要があるということ。
「角さん」は極貧生活で苦学力行し、高等小学校卒から宰相に上りつめる中で鍛えられたものがコミュニケーション能力と発信力を備えた人間力であったのだ。
辛酸を嘗めたからこそ知り尽くした人間の性や業。
「角さん」に会った人がみなファンになってしまう。
角さんが大切にしているのは何よりも人との接し方だ。
戦略や戦術ではない。
会って話をしていて安心感があるとか、自分のためになるとか、そういうことが人と人とを結びつけている。
角さんはこんなことを言っている。
「世の中は白と黒ばかりではない。
敵と味方ばかりでもない。
その真ん中にグレーゾーンがある。
これがいちばん広い。
そこを取り込めなくてどうする。
天下というものは、このグレーゾーンを味方につけなければ決して取れない。
真理は常に中間にありだ。
このことを知ることが大事だ。」
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