大企業で生き残れるのか
今年(2023年)の夏のボーナスは平均支給額で85万2012円(39.1歳が平均年齢)との調査結果が5月13日の日経新聞の朝刊に掲載されていた。
しかし、この調査結果は上場企業と有力な非上場企業の数値である。
中小・零細企業は調査対象に入っていない。
令和に入いり、学生の間で就職するなら大企業と中小企業のどちらが良いかという議論が出てきているらしい。
私の就職活動をしていた40年以上前はほとんどの学生が大企業に入社することを目指していた。
今も社数にして1%未満、従業員数にして3割程度の人が大企業に所属している。
大企業のメリットは何か。
世間一般と比べれば給与の高さと安定性であろう。
日本の民間給与実態統計調査では、2021年の給与所得者の平均年収は443万円で、平均年齢は46.9歳である。
東洋経済の調査では上場企業に勤務する40歳の平均年収は663万円。
上場企業を始めとする大企業は規模の経済や分業によって生産性が向上することで利益率が高くなる。
その分、給与を従業員に多く支払える。
又、知名度が高い分、社会的影響力が大きな仕事ができるメリットもある。
だがしかしである。
私は巨大企業、ガリバーと言われた野村證券に20代、30代勤務していた。
その頃の経験から考えると、大企業で特徴的な分業は確かに専門性を高めてくれる。
しかしながら、仕事の全体感を持てないことも出てくる。
組織の歯車という言葉がぴったりであると感じることがあった。
自分の仕事が全体図の中のどの部分を担っているのかも見えなくなる。
強烈な疎外感を持つこともある。
大企業の平均給与が高いのは勝ちパターンが決まっているからである。
しかし、これからの世の中で大企業の今までの勝ちパターンが通用するかは大いに疑問である。
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