昭和の野村マン | いっちゃんのひとり言

昭和の野村マン

昭和の野村證券の研修部員は、まさに体育会系で全員が気合いが入っていた。

 

 

 

うっかり居眠りをした同期は、研修部員より思い切りバインダーで頭を叩かれていた。

 

 

 

「おまえがここで居眠りをしている間も、先輩達は現場で売れない投信を一生懸命売っているんだぞ」と怒鳴られていた。

 

 

 

私が仙台明生寮に入った時にかけられた先輩の言葉は、今も忘れられない。

 

 

 

4つ上のTさんという先輩は、20代にもかかわらず40過ぎの立派なおっさんに見えた。

 

 

 

「市村、野村に採用された時点で人生のど天井をつかんだな。ここからは落ちるだけだよ。」と笑いながら言われ、ぞっとした事を覚えている。

 

 

 

その後、Tさんは投信の空(カラ)伝票が発覚し、朝から行方不明となった。

 

 

 

課長よりTさんを捜して来いと言われ、しょうがなく寮に戻り、Tさんの部屋で何か失踪の手がかりはないかと押入れを開けると、大量の郵便物が落ちてきた。

 

 

 

全て野村から客先に発送した投信の買付の明細票であった。

 

 

 

恐らく、Tさんは顧客に無断で売買をし、ノルマの投信に切り換えたが、約定が発覚するのを恐れて、顧客の自宅ポストより郵便物を持ち帰ってきていたのだろう。

 

 

 

1週間後にTさんは福島の彼女の家に潜伏していることがわかった。

 

 

 

連れ戻され、辞表を出し野村を去っていった。

 

 

 

夜に国分町へ飲みに連れて行ってくれるいい先輩だったが、ストレスで酒に溺れ水商売の女に流れ、最後はクビに近い形で辞めていってしまった。

 

 

 

しかし、こんな先輩ばかりではなかった。

 

 

 

ノルマも詰めも相当きつかったが、真面目にコツコツと外交している先輩の方が圧倒的に多かった。

 

 

 

重たいノルマをこなすから営業マンとしての力が付いてくる。

 

 

 

お客様に負担をかけるのではなく、自分で横に広がり新規開拓をしながらノルマを達成しなければ本当の力は付かない。

 

 

 

ことさらに負の部分をおもしろおかしく言っても、大部分の野村マンは一生懸命に仕事に取り組んでいたことを誰よりも私は現場で知っている。

 

 

 

昭和入社の野村マンは筋金入りであることは間違いない。

 
 
 
 

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