日本語と日本人は難しい | 憧れの(?)Italia Firenze生活

憧れの(?)Italia Firenze生活

イタリアはフィレンツェに住みつき早十数年。
日本語を教えながら、イタリア人の夫と息子と暮らしています。
私の平凡なイタリア生活の実態を御紹介♪

日本語が難しいのは、何も日本語という言語が難しいだけではないのだな~と、最近改めて思います。

 

 

日本へ実際留学して、日本で日本人と生活を送る中で、どんなにいい人(イタリア人)でも、日本人と人間関係を築いていくのが難しい、大変だという声をいくつか聞きました。

 

その生徒さんたち(イタリア人)は別に非常識な人間ではなく、むしろ、礼儀正しく、常識のある人たちです。

 

それでも、日本人とコミュニケーションを円滑に行うのが難しいというのは、何も言葉だけの問題ではなく、やはり文化の違い、考え方の違いという大きな壁があるように思うのです。

 

 

その壁の名前はまたの名を“建前”といいます。

 

 

この建前がやはり外国人には理解しがたいのです。

 

「その人はそう言っているのに、本当はそうじゃないって、どういうこと???」

 

と、なってしまうのです。

 

 

日本人の私としてはイタリアに住んでいて、「イタリア人って分かりやすいな~」と思います。

 

好きな物は好き、嫌いなものは嫌い。

 

これがしたい、これはしたくない。

 

うれしい、かなしい。

 

たのしい、たいくつ。

 

という人間としての感情を100%までとはいかないものの、相手に十分伝わるレベルで包み隠さず表現する人が多いからです。

 

だから正直、ドン引きしてしまうこともあるわけですが…滝汗

 

でも、分かりやすいのは確かです。

 

 

 

それが、日本人の場合はそうはいかない。

 

「うれしい!」と言っていても、本当にうれしいと思っているのかどうか謎。

 

「〇〇がしたい!」と言っても、本当にしたいと思っているのか、それとも周囲の空気を読んでそう言っているのか謎。

 

日本人は外国人にとってだらけなのです。

 

 

 

例えば…

 

 

彼が夕飯に誘ってくれました。

 

外で食べるか、それとも彼の家で食べるか、どちらがいいか私に聞いてきます。

 

彼は「どっちでもいいよ、好きな方で。」と言っています。

 

私は今日は外食の気分だけど…でも、最近、デート費がかさんでいることも知っています。外食するとほとんどの場合、彼のおごり。

 

ここで「外食!」って言ったら、割り勘にしてもお金を使わせるのにはかわりなく…

 

だったら、家で何か作って食べた方がいいのかな?

 

と、いったこともいろいろ考慮して、

 

「じゃ、家で食べよう!」

 

と、いった返事になる…

 

ってことが日本人にはありますよね?

 

↑これ、実際に私とダンナが付き合ってた時にあったことです。

 

この場合、“本当に私の好きな方”を選んだわけではなく、“相手の都合のいい方”を選んでいるわけです。

 

 

ですが、イタリア人にとっては「あ、じゃぁ、家で食べたいんだ。」という解釈になり、その選択の裏にはまさか自分のことを気遣ってくれているという思考はありません。

 

そうなると…

 

すれ違いが生じるのですね。

 

“思いやり”は一方的では長続きしません。相互関係が大切だと思います。

 

イタリア人は「本当に自分の思っていることを言ってくれ!」と思いますし、日本人は「私はこれだけ気遣ってるのだから、私の事ももっと気遣てくれ!」と思ってしまうわけです。

実際にそれでダンナともめた経験あり。

 

こうした日本人的考えを時々生徒さんたちに説明すると、「難しい。」「複雑すぎる。」「面倒だ。」と言われます。

 

私もその通りだと思うのですが…

 

でもね、それこそが日本人の思いやりなのですよ。

 

自分のことだけじゃなくて、常に周りの人のことも考えている。

 

日本人は優柔不断に思われがちですが、それは自分の意見だけでなく、相手の気持ちをくみとろうとするからなのではないでしょうか。

 

確かに難しいし、面倒だけど、そこが日本人のいいところなのです。

 

「だから、分かってやってね。」と生徒さんたちにお願いする私なのでした。笑

 

 

日本語は言葉が全てではない。言葉の裏にある本音を読み取る努力をしなければ、日本人との円滑なコミュニケーションは難しいでしょう。

 

そう考えると、日本語って、日本人って難しいな~。

イタリア語はけっこう言葉のまんま!

 

 

 

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