こんにちは!
今回は、私が2024年の宅地建物取引士(宅建)試験に合格するまでの道のりについてお話ししたいと思います。
実は、過去に2回受験しては挫折
し、なんと6年間のブランクを経ての再挑戦でした。
まさか自分が合格できるとは、正直信じられませんでした。
そんな私がどのようにして合格を掴んだのか、具体的な勉強法やターニングポイントを詳しくご紹介します。
目次
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宅建との出会い:大学生の頃に抱いた憧れ
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挫折の始まり:2017年と2018年の2度の失敗
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転機はYouTube:5年間のブランクが活きた「聞き流し学習」
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3回目の挑戦:合格への転機
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徹底的な過去問演習と知識の定着
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合格を通して得られたもの
宅建との出会い:大学生の頃に抱いた憧れ
大学時代、公務員試験の勉強に励んでいた私は、あるイベントで公務員のOBの方の話を聞く機会がありました。
「僕も何か試験を受けてみたいな。宅建とか、受けたらなんかかっこいいし、一般的な常識も手に入るから挑戦してみたいな」
この言葉が、私の頭の中に強く残りました。
一般的に有名な国家試験に合格し、人から「すごいね」と言われたいという気持ちもあった私は、この一言をきっかけに宅建に漠然とした憧れを抱くようになりました。
しかし、宅建は自分の専門分野とは関係のない試験で、問題集を見ると民法などもあり、当時の自分には難しいと感じました。
そのため「就職して、もし余裕があればでいいか」と、一旦は受験を先送りすることにしたのです。
挫折の始まり:2017年と2018年の2度の失敗
就職後、専門分野に関係する危険物甲種や公害防止管理者などの資格を取得し、ひと段落した頃のことです。
いくつかの試験に合格したことで
「案外自分にもできるのでは?」![]()
という甘い考えが芽生え、2017年に初めて宅建試験に挑戦しました。
半年間、市販のテキストと過去問で勉強しましたが、結果は30点程度の不合格。
翌年、2018年に再挑戦しましたが、結果はまたしても不合格。
テキストを買い直し、アプリも活用しましたが、点数は伸びませんでした。
過去問を解くだけでは通用しない、根本的な理解ができていないことを痛感し、「私には向いていない」と諦めてしまいました。![]()
ここから5年間のブランクが始まります。
転機はYouTube:5年間のブランクが活きた「聞き流し学習」
宅建から完全に離れていた私に転機が訪れたのは、2023年の春でした。YouTubeのおすすめ動画に「不動産大学」というチャンネルが出てきたのです。
懐かしいなと思って見始めると、5年前の記憶が徐々に蘇り、面白く感じました。
行政書士の棚田さんが運営するこのチャンネルは、不動産関連の動画を毎日配信しており、特に宅建試験対策の動画が豊富でした。
2019年頃に開設されたようで、私が過去に受験を考えた頃にはなかった、新しい学習ツールとの出会いでした。
動画に出会った時点で、すでに1000本以上の動画がありましたが、最初は懐かしさもあり、1日に1本程度見ることから始めました。
しかし、だんだん面白くなり、最終的には1日に5〜10本も見るようになっていました。
理解できないと気持ち悪く、わからない動画は何度も繰り返し見ました。
当初は試験を受けるつもりはなく、「不動産という分野が面白い」という理由だけで、通勤中や家事をしながらBGMのように動画を聞き流していました。
しかし、この方法が想像以上に効果的だったのです。
- 自然と知識が定着:
過去問の解説はもちろん、暗記必須の35条や37条などを歌にした「替え歌」がユニークで、無意識のうちに口ずさむうちに自然と頭に入っていきました。 - 知識の線と線がつながる感覚:
以前挫折した宅建業法や法令上の制限といった分野が、動画を通じて「こういう解釈だったのか」「こういう意味だったのか」と、バラバラだった知識が繋がっていく感覚を味わいました。
3回目の挑戦:合格への転機
宅建試験は、権利関係、宅建業法、法令上の制限、その他の4分野で構成されています。
- 宅建業法:
50問中20問がここから出題されます。過去問や暗記がメインで、知識を詰め込めば点数が取れる分野です。「不動産大学」の動画で提供される覚え方を活用し、ひたすら動画を視聴することで知識を定着させました。 - 権利関係と法令上の制限:
これらの分野は難易度が高く、単なる暗記では太刀打ちできません。過去2回の受験経験から、根本的な理解が不可欠だと感じていました。
3回目の受験で最も効果的だったのは、「不動産大学」のYouTube講義とAIのGeminiの活用です。
「不動産大学」では、過去問の解説も非常に詳しく、問題に対するアプローチの仕方を学ぶことができました。
そして、特に難解な民法などの権利関係については、Geminiに「小学生でもわかるように説明して」とプロンプトを入力することで、会話形式で分かりやすく解説してもらうことができました。これにより、これまでの人生でほとんど意識してこなかった民法の独特な考え方を理解できるようになりました。
抵当権や連帯責任、連帯債務といった難解な概念もGeminiの助けを借りて克服しました。2018年時点ではGeminiが普及していなかったことを考えると、Geminiがなければ今回の合格は難しかっただろうと強く感じています。
徹底的な過去問演習と知識の定着
「不動産大学」の講義に加え、インターネット上の「過去問道場」というサイトで、出題された問題を一通り解きました。
過去問を繰り返し解くことで、出題傾向を把握し、点数を伸ばすことができました。
ただし、単なる丸暗記ではなく、根本的な理解がなければ応用問題でつまずくことがあるため、その点には注意しました。
また、お盆休み頃からテキストを購入し、本番さながらの50問形式の問題集を3周解きました。
『出る順宅建士 当たる!直前予想模試』
動画で知識を得るのと、実際に問題を解くのでは感覚が異なり、特に四択問題の選択肢の選び方や、正解が複数あるような問題の傾向を掴むのに役立ちました。
『出る順宅建士 一問一答○×1000肢問題集』
さらに、電車通勤の時間を利用して、一問一答形式の問題集を5周ほど解き、知識の定着を図りました。出題形式は異なりますが、知識の確認と自信をつける上で非常に有効でした。
合格を通して得られたもの
2018年から5年間のブランクがあり、忘れかけていた記憶での勉強は大変でした。しかし、YouTubeで無料で質の高い講義を視聴できたことが、学習へのハードルを大きく下げてくれました。もしYouTubeがなければ、私は2回で諦め、宅建に再挑戦することはなかったでしょう。
そして、Geminiの存在も非常に大きかったです。理解できない専門用語や概念も、Geminiに尋ねることで分かりやすく教えてもらい、学習効率を飛躍的に高めることができました。
宅建の勉強は、精神的にも大きな助けとなりました。
当時、PTA活動が多忙で精神的に辛い時期でしたが、宅建の勉強に集中することで、日々の嫌なことから意識をそらすことができ、メンタル面でも良い影響がありました。
何よりも、宅建に合格できたという大きな自信を得ることができました。新しいことに挑戦し、達成感を味わうことで、「こんな私でもできたんだ」という自己肯定感に繋がりました。
不動産の専門知識を全て理解できたわけではありませんが、日常生活で役立つ相続などの知識も身につけることができ、今後賃貸や持ち家を検討する際にも、基礎知識があることで積極的に情報収集し、理解しようとすることができるようになったと思います。
また、試験直前にひたすら勉強している姿を子供が見ていて、試験が終わった時に近所のケーキ屋さんでシャインマスカットケーキを買ってくれました。
普段ケーキを食べないので、美味しさに感激したのと、子供が初めて買ってくれたケーキに感動したのとで、あまりの嬉しさに泣いてしまいました。
そんな忘れられない思い出もでき、本当に挑戦してよかったと思っています。
