(一社)ハートマッスルトレーニングジム代表
桑原朱美です。
今日のテーマは
「頭の中で完結していませんか?〜知識を“生きた知恵”に変える『翻訳力』を育てよう〜」です。
「完璧な資料を準備して、情熱を込めて話したのに…なぜか子ども(受講生)の反応が薄い」
「こんなに大切なことを伝えているのに、あまり響いていないような気がする」
「最高教育機関での学びをしているのに、知識レベルでしか伝わらない」
そんな“もやもや”を感じたこと、ありませんか?
その原因は、あなたの情熱不足でも、知識不足でもありません。
もしかしたら、ある“翻訳力”が足りなかっただけなのかもしれません。
指導者には、「知っている」だけでなく「伝わるように話せる」力が求められます。
つまり、知識を“相手の言葉”に翻訳し、届ける力──それが【翻訳力】です。
■教師や研修講師に必要な「翻訳力」
翻訳力とは、2つの力でできています。
① インプット力=相手を観察する力
「この子は今、どんな表情をしてる?」
「どんな言葉にピクッと反応した?」
「そもそも、何に困っていて、どんなふうになりたいと願っている?」
この“観察力”がなければ、指導は一方通行になってしまいます。
相手の文化や言語を知らずに商品を売ろうとするようなもの。
相手の世界を深く知る=「輸入」する力が、まず必要です。
②アウトプット力=たとえ話でつなぐ力
そして、もうひとつの力が「たとえ話で伝える力」。
難しい専門用語や抽象的な理論を、そのまま話しても届きません。
「この組織の話は、人気アイドルグループのチーム構成と同じで…」
「この考え方は、家の間取りに例えるとすごくわかりやすいんです」
そんなふうに、相手が『知っている世界』を使って伝えると、
知識がスッと心に届くようになります。これが「輸出」の力です。
でも、実は…もっと根本的な課題も
ここまで読んで、「なるほど」と感じてくださったあなたに、
もうひとつお伝えしたいことがあります。
それは──
そもそも「翻訳力」が育っていない人が、とても多い、ということ。
そしてその理由は、「学んだことを現場で実践していない」からです。
また、人に教えることが実践だと勘違いしてしまっている人もいます。
■循環思考で学びを“自分のもの”にする
学んだことを自分のものにするためには
というサイクルを、何度もぐるぐる回すこと(循環思考)が欠かせません。
でも現実には──
「学んだことに満足してしまう」
「新しいことを学んだことで優越感を満たし、実践もせずすぐにそれを教えようとする」
「頭の中ではイメージできてるから、できる気になってしまう」
「実践して失敗するのが嫌」
そんな『学び方のクセ』『考え方のクセ』がかかってしまう人も多いのです。
■頭の中で完結する人、現場で育つ人
頭で学んだことを、十分な実践もせず、失敗もせず、
頭の中という安全地帯で温め続けていても、
それは『使えない知識』のままです。
教育の現場は、机の上や頭の中ではなく、日常で動いているのです!
しかし、実践を積み重ね、検証し、自分なりの法則を導き出す人は、
たとえ最初はつまずいても、
経験の中で観察力が磨かれ、たとえ話の引き出しもどんどん増えていきます。
(たとえ話の作り方っていう本を読むより実践です)
そしていつの間にか、ただの「学んだ人」から、「伝えられる人」へと変わっていくのです。
■あなたの学びは、今、動いていますか?
◎学んだこと、最近どこかで実践してみましたか?
(※誰かに教えるという実践ではなく、自分の現実でやってみるということです)
◎やってみて、どんなことに気づきましたか?
◎それ(やってみて気づいたこと)を誰かに、伝えてみましたか?
この問いに「YES」と答えられた方は、きっと翻訳力を育てる旅の途中です。
もし、「まだ…」という方がいたら、今日から始めてみてください。
まずは、ひとつだけでも「やってみる」
そこからすべてが変わります。
知識で終わらせないと言いながらも、いつまでも頭の中で完結してしまっていては
実践を重ねている人との差はどんどん広がっていきます。
学びは、動かしてこそ意味がある。
あなたの中にある『伝えたい思い』が
目の前の子どもたちや受講生にとっての『生きた知恵』として光りますように。
スマホやPCで気軽に聴けます!(無料です)
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