(一社)ハートマッスルトレーニングジム代表
桑原朱美です。
今日のテーマは
「聴こうとしないからこそ、心が開く〜不登校傾向の新入生への保健室対応事例〜」です。
保健室コーチングアドバンスコース修了生・中学校養護教諭のC先生から、
弊社の対人支援ツールを活用した素晴らしい実践報告をいただきました。
春、新入生のA子さんが入学してきました。
小学校時代から不登校傾向があり、卒業式も出席できなかったA子さん。
中学校への進学にあたり、学年主任や管理職と相談の上、入学式当日は保健室で対応することに。
小学校からの申し送りもありましたが、C先生はまず「まっさらな気持ちで向き合おう」と決めていたそうです。
このような場面で、多くの大人が抱きがちな気持ちがあります。
それは——
「何かを引き出さなくては」「本音を聴かなくては」という“意図”です。
しかし、この「意図」、実は言葉よりも早く、相手に“圧”として伝わってしまうのです。脳科学では、言葉に出すよりも前に、人の無意識が“意図”を察知することがわかっています。
そしてその“圧”が、相手の心を閉ざしてしまうことも——。
C先生は、そのことをよく理解されていました。
だからこそ選んだのが、弊社の対人支援ツール。
教育現場での実践と脳科学理論をもとに開発されたこのツールは、
“話させること”が目的ではなく、
遊び感覚の中で自然と心が開き、言葉が出てくるように設計されています。
当日はご両親も保健室で一緒に過ごされることに。
C先生はまず「人生の魔法カード」を使って、
「これがあったら何がしたい?」という、軽やかな問いからスタート。
A子さんもリラックスした表情を見せてくれたそうです。
次に取り出したのは、「レジリエンスボードゲーム」。
3種類のすごろくからA子さんが選んだのは「ぼやきすごろく」。
ご両親と3人で、サイコロを振りながら、カードの質問に答えていく——。
すると、そこには不思議な“安心空間”が生まれました。
「これってね…」「実はちょっと…」
A子さんの言葉が、自然にこぼれ出てきたのです。
ご両親も「実はこう思ってたのよね」と、ぽつり。
まるで“雑談”のようでいて、実はとても深い対話がそこにありました。
C先生は言います。
「すごろくの力で、A子さんの考えやご両親の思いが、押しつけなくても自然にあふれ出てきた。何を話すか”より、“どういう場で話すか”が大切だと改めて感じました。」
「雑談」は、最強の対人支援スキルです。
本音を無理に引き出そうとするのではなく、
“今のままのあなたを理解したい”という姿勢を伝えること。
そして、大人が「何を聴こうとするか」ではなく、
“一緒に楽しむ”という“意図のない関わり”が、子どもの心をほどいていくのです。
心を開いてもらうには、こちらがまず“心を開いている”こと。
C先生の実践は、対人支援において本当に大切なことを、私たちに改めて気づかせてくれました。
あなたの保健室でも、ぜひ“聴こうとしない聴き方”を試してみてください。
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