ホーチミンのほぼ真ん中にあったフランス建築風の２棟からなる美術館。
バンタイン市場から徒歩で１０分ぐらいかな。
　
　写真のように美しい建物で、ベトナムを舞台とした映画のロケーションがすばらしいのも頷ける。
　
　美術博物館とだけあったのでよくある公営ではなくて個人の運営かもしれない。

　ベトナムの作家の作品が展示してあったのだが部屋を回っていくうちに戦前戦後と順番に展示してあり、気づかさせられたのは圧倒的に戦中の作品群が力を持っていた。共産圏ではアートは育たないのか？
　
　これはベトコンと市民が仲良くしている場面を赤い大地という共産世界へのいざないとでも言うのだろうか。

米軍兵士の混乱を描いているのか？

この上記の２点は戦中に描かれたものでお金の問題なのかその時の流行なのかラッカーで描かれていた。大統領官邸でも巨大な絵画がラッカーで描かれていたので、当時の人気があった手法かもしれない。

これもラッカーだったかも。兵士と市民がお互い協力し合って生活している。

下記は珍しいシルクに油で書かれた作品で非常にベトナムっぽい表現だと思った。

これらは全て戦中の作品で、ベトナム戦争終結後の作品は力が抜けたのか写真に撮る気が起こらない作品が多かった。

お断りしておくが、この美術館は写真はOKだけどフラッシュ禁止という珍しく撮影できる美術館。
　
屋根の上にはこんな飾りが目に付いた。
雪が降らないからなのかな。

ベトナムの美術館