新幹線の指定席を予約すると、いつも6号車か13号車になる。


その確率の高さにうんざりする。



「喫茶店」というものを知った。


うまいんだ、コーヒーが。


僕の町にある喫茶店もおいしいらしいのだが、それより何よりコーヒーがうまかった。


食事もおいしかった。





かなり大きな地方都市だが、少しはずれに行けば、その半数が日曜日にしっかり休みを取る商店街が存在する。


いけてる店も多いんだけどね。


帰ってきていつも思う。


東京は人が多すぎて、欲望が渦巻いていると。


そして、何もかもがありそうで、意外となかったりする町だ。



僕はもっと、五感を研ぎ澄ませて極に向かう仕事をしたいとあこがれている。



駅前が、ミニチュアのおもちゃみたいな町。



一個一個の家が現実離れしている。



街の名前に負け、道行く普通の中学生にもセレブを感じてしまう。




前回初めて行った美容院から、DMがきた。


表には宛名と”POST CARD”というスタンプ、裏にはベタの黒に白の中抜きで、店名が入っている。


何のメッセージだろうか?


たしかに髪が伸びてきたからそろそろ行かなくてはと思っていたが・・・


無言の誘い。



表参道に位置する美容院。


だからといって何がすごいわけでもないんです。


ただ誰かが表参道のビルにテナントとして入り、美容院を開業し、そこにスタッフが入れば、それはもう表参道の美容院なんです。



僕の髪を完全に操りきれる敏腕美容師にいつか出会ってみたいです。



遠くに行くわけではなく、ちょっとそこまで。


ちょっとだけど、よく使うもの。


気取らないもの。


気軽なもの。


安いもの。


一家にひとつはあってほしいもの。


なくても何とかなるが、あってほしいもの。


結構サイズはあってないようなもの。



文具でいえば鉛筆。


食器でいえばティースプーン。


つっかけは履物。

水が抜けたヨーグルト。


自らの水に浸る、軽くなった塊は、トラックの轍にできた水溜りを思い出させるのだ。

でもそれは、もっと退歩的なもの。



一度その塊にスプーンを入れれば、水はヨーグルトから抜けていく。


ぐちゃぐちゃに混ぜて戻そうとしても、それは完全には戻らない。


タイミングを逃してはならない。


戻らないとわかっていても、僕はぐちゃぐちゃと、辻褄を合わせようとする。



なんか、それは友達への恋と、嘘に似ている。