
「ユニバーサルキッド」
原題:MAGIC KID
製作:1993年
●タイトルを見ると『ベストキッド』っぽい作品のように見える本作。実際はどちらかというと『ホーム・アローン』っぽいキッズコメディで、主演とされているドン・"ザ・ドラゴン"・ウィルソンもゲスト出演扱いでしかないのだが、これがなかなか悪くない作品なのだから堪りません(笑
テッド・ジャン・ロバーツ君は、子供ながらに空手のチャンピオン。大好きなスターはドン・"ザ・ドラゴン"・ウィルソンという、とても将来が心配な…もとい、夢見る少年だ(笑)。そんなテッド君は姉のションダ・ウィップルと共に、ハリウッドで仕事をしている叔父さんのところへ遊びにいく事になった。映画の都でドンに会えるとウキウキ気分のテッド君だが、当の叔父さんは借金まみれのデブ中年。おまけにアル中のどうしようもないおっさんだった。
結局、ドンにも会えず意気消沈のテッド君。ところが叔父さんのところへ借金の取立てに来たマフィアの連中を返り討ちにしたことから、彼らは命を狙われてしまう事に。ハリウッドを右往左往しながらマフィアの追及に四苦八苦するテッド君たちだが、そんな彼の元にあの大スターが現れる…!
ストーリーはあっちこっちへ寄り道ばかりで、結局マフィアとの対決も有耶無耶に終わってしまっているのはPMエンターティメントのクオリティだから仕方が無いとして(苦笑)、本作の注目どころはテッド君の八面六臂に渡る活躍ぶりである。テッド君は若干11歳にして黒帯を習得したという少年で、本作では打点の高い蹴りや武器術などを披露している。アメリカ系の好小子(カンフーキッド)といえば、これまで『クロオビキッズ』の面々やアーニー・レイズJrなどを紹介しているが、テッド君はら先達たちと互角かそれ以上の格闘アクションで画面を彩っている。
全体的にこの映画はアクションの質が高く、あのドンですら結構よさげなアクションを見せていたのは驚きだ。が、そんな猛者たちを押しのけて一番いいファイトを見せていたのは、他ならぬテッド君である。彼は本作の続編である『GUY/俺たちの戦場』や『クライム・ジャングル/怒りの鉄拳』などのPMエンターティメント作品で活躍し、その後は『マスクド・ライダー』(『仮面ライダーBLACK RX』を『パワーレンジャー』方式で製作した作品)で堂々の主演を飾った。その後は勢いが続かずスクリーンからフェードアウトしてしまったのは残念だが、これらのテッド君出演作もいずれは見ていきたいところである。

「危うし!タイガー」
原題:硬漢
英題:Tough Guy/Revenge of the Dragon
製作:1972年
▼1972年、この年の香港映画界は陳星(チン・セイ)による怒涛の快進撃が続いていた。呉思遠(ン・シーユエン)と組んで撮った『蕩寇灘』『餓虎狂龍』は大ヒットを記録し、『黒名單』も年間トップ10に食い込んだりと、その活躍は実に目覚しかった。
そんな陳星の作品が日本で巻き起こったドラゴンブームの流れに乗って公開されたのも、至極当然の成り行きだったのだろう。ちなみにこの映画の武術指導は袁和平で、実は日本に初お目見えした袁和平作品でもある。
■ストーリーは実にシンプルで、『餓虎狂龍』から陳星の部分だけを抜き出して一本仕上げたような作りだ。
捜査官の陳星は上司から「山怪に近付き悪を討て」との命令を受け、山怪の脱獄の手引きを行った。その後、何故か港で于洋や火星らと荷物運びの仕事に就いていた陳星は、元締めの馮克安とトラブルを起こしたことから孫嵐らに狙われることに。そこで彼を倒さんと立ち上がったのが山怪で…要するに陳星、この孫嵐らを倒すために潜入しようと山怪に近付いたわけである。山怪の勧めで孫嵐の元に身を寄せる陳星だが、仲良くなっていた于洋たちからは「裏切り者め!」と吐き捨てられた。
そんな中、新たに孫嵐らの仲間である方野と王清が到着し、連中が火星たちを襲っていたところに何も知らない陳星が居合わせ、激しい戦闘となる。これにより組織の空気が険悪なものとなり、火星たちは「陳星はどっちの味方なんだ?」と首をかしげる始末。悪い事は重なるもので、陳星と連絡員の張力(リャン・リー)が接触している現場を馮克安が目撃したため、組織内では陳星に対する不信感が強まっていった。
義侠心の強い山怪は最後まで無実だと信じていたが、陳星が孫嵐の倉庫へ潜入した際に待ち伏せを受けてしまい全てが発覚、陳星は窮地に立たされてしまう。一方、陳星と共に潜入して何とか脱出した張力は于洋たちと出会い、事の真相を話して彼らの助力を仰ぐ…が、追ってきた方野と王清によって火星と于洋の妹が殺された。そのころ陳星は馮克安を倒して敵陣から脱出し、逃走を図る孫嵐と山怪を追いかけて果てしない激突を繰り広げていく…。
▲明らかに呉思遠作品を意識している作品だが、『蕩寇灘』『餓虎狂龍』のように深みのあるものではなく、ストーリー面に少々パンチが欠けている。
とはいえ、当時の作品としては平均以上の出来を保っており、何よりも袁和平が指導した功夫アクションは流石に面白い。ラストは延々20分以上に渡るマラソンバトルで、陳星VS山怪・于洋VS方野・張力VS王清が手を変え品を変えてひたすら戦い続けるという凄まじいものだ。絡み役も当時の袁家班総出動で、ところどころに袁信義や袁日初らが顔を出しているのがミソ。珍しく山怪がラスボスというのも特筆で、本作での石頭キャラ(正確には仕込みだが)は後の『酔拳』における彼を髣髴とさせている。
なお、本作を製作した富國影業は于洋と袁和平をそのまま起用して『石破天響』『狼狽爲奸/狼狽為奸』を作り、監督の江洪(ジェームズ・ナム)は張力と組んで『小覇王』を製作した。前者は中々の佳作として名高いが、後者は何故か後年は呂小龍(ブルース・リ)と共に道を歩み、陳星ともども晩年まで呂小龍と付き合う羽目になってしまうが、これはまた別の話である。

白馬黒七/白馬七
英題:Bolo The Brute/Fists of Justice/Bolo
製作:1977年(1982年説あり)
●一体誰が望んだか、楊斯(ボロ・ヤン)の監督主演作である。香港映画ではピンからキリまで様々な人がメガホンを振るっているが、もちろんこの楊斯も例外ではない。実は今回が初監督作品なのだが、それでいてコメディ功夫片というジャンルに挑んでいるのが興味深く、『酔拳』で本格的にコメディ功夫片がブームになる前にこの手の作品へ参戦しているのも面白い(キャストに曾志偉(エリック・ツァン)がいるのにも注目)。のちに再びコメディ功夫片に手を出して『文打』なる作品まで作っているところを見ると、楊斯本人はこの手の作品を好んでいたという事なのだろうか。
今回の楊斯は刑務所帰りの風来坊という役で、白彪(パイ・ピョウ)とのダブル主演を飾っている。楊斯&白彪といえば『アムステルダム・コネクション』や『Gメン75』なんかでも一緒に仕事をしているが、それよりも驚くべきは今回の楊斯の面構えだ。というのも、本作の楊斯は梁家仁(レオン・カーヤン)みたいなヒゲヅラメイクなのだ!ヒゲの生えた楊斯というのも相当珍しいが、あの楊斯がヒゲヅラなのだから暑苦しさも半端ではない。もしこれで本作が楊斯の単独主演だったらと考えたら気が遠くなるような…まぁ別にいいか(笑
で、この2人が一体何をしているのかというと、どうやら腐敗した街に喝を入れるためにムショから派遣されてきたらしい。敵は街を牛耳るバカボン杜少明とそのパパで、楊斯たちはたびたび山怪や陳龍(チェン・ロン)や金帝といった刺客に命を狙われる羽目に。本作はここからストーリー性一切無視のギャグパートとなっていくのだが、これがまたしょうもないギャグばかり(苦笑)。途中で何故か楊斯が賞金首にされて白彪に捕まり、代わりに白彪が楊斯の後釜に納まるという描写があるが、このへんの展開もあまりよく解らない。
そんなこんなで敵側に一泡吹かせ、杜少明を倒すが黄蝦(日本人役)が最後の刺客として姿を見せる。中華鍋を頭にかぶり、タバコを口から出し入れするという意味不明な芸を持つ黄蝦(笑)だが妙に強く、楊斯と白彪はどうにか撃破するのだが…と、こんな感じで本作は終始笑いと功夫のオンパレードという様相を呈している。
しかし初監督作でコメディに挑んで自爆したジェームズ・リューのように、本作もまた成功どころか失敗の向こう側に飛び抜けてしまっている。単なる仇討ちに終わらない作品を作ろうとした気概こそ感じるが、当時は酔いどれ師匠やあばら家といったコメディ功夫片のアイコンが無かったこともあって、笑いの方向性は不明瞭。従ってストーリーも実に支離滅裂で評価する価値さえ無いが、決して悪い作品ではない。
出演者は全員脇役や悪役専門の俳優ばかりで占められているが、それによって楊斯VS江島や楊斯VS曾志偉というトンチキな顔合わせが実現し、中盤の楊斯VS空手家トリオ戦では梁小熊(ご存知梁小龍の弟)・岑潜波(お馴染み『片腕カンフー』のムエタイ使い)・廖學明(彼も『Gメン75』出演者)というマニアックな三者と対決。ラストのVS黄蝦戦に至るまで、本作には悪役同士の対戦カードが目白押しなのだ。功夫アクションそのものはやや野暮ったいものの、並みのレア対決に満足できない方なら香港悪役商会の皆様による共演は十分見る価値がある…はず。
それ以外の方は無難にショウブラ作品などの安心して見れる大手の映画を見たほうが、本作を見るより50倍ぐらい有意義な時間を過ごせるかと思います(爆

中原[金票]局
英題:The Ming Patriots/Revenge of the Patriots/Dragon Reincarnate
製作:1976年
▼あらゆる意味で功夫映画史に残る貴重な顔合わせが見られる作品だ。まず主演の何宗道(ブルース・ライ)はバッタもん李小龍として有名な人だが、バッタもんである事を嫌った本人はそれまでの芸名だった黎小龍という名を捨て、何宗道と改めた。それでも完全にバッタもんの呪縛から逃れる事が出来なかったものの、いくつかの秀作を残している。本作はそんな彼にとってバッタもんの呪縛から完全に解き放たれて作られた作品の1つで、製作は第一影業が務めている。
その第一影業は『片腕カンフーVS空とぶギロチン』で劉家良(ラウ・カーリョン)と劉家榮(ロー・カーイン)の大物武術指導家を呼び寄せたが、両名は本作の武術指導も担当した。これによってバッタもん李小龍と劉家班という、奇跡の共演が果たされたのだ(ちなみに呂小龍は新人時代をショウブラで過ごしているが、劉家良らとの接点は無い)。
更に本作の価値はこれだけではなく、黄家達(カーター・ウォン)にも注目したい。黄家達はデビュー時期がGHで、その後は郭南宏(ジョセフ・クオ)などといった台湾映画に活路を見い出している。そのため彼もまた劉家班との接触は無く、唯一ショウブラに出演した『カンフー東方見聞録』では劉家輝(ゴードン・リュウ)と闘っているが、この作品で張徹と諍いを起こした劉家良は撮影途中で作品から降りてしまったので、ギリギリのところで劉家良とのコラボは果たせなかった。また、黄家達は『黒殺』で劉家班の小候と共に出演しているが、こちらでも出演パートが違うので惜しくもすれ違っている。
そんな訳で本作は、そんな何宗道・黄家達・劉家班の三者が一堂に会するという、まさに夢の取り合わせが実現した作品なのだ。
■明朝が倒れ、新たに清朝政府が立ち上がった動乱の時代…明朝の残党狩りと機密文書の入手を企む皇帝の張翼(チャン・イー)は、傘下の山茅(サン・マオ)らを率いて各地に検問を張っていた。明の姫を守る黄家達は検問突破のために孤軍奮闘し、姫とその側近を逃がす事には成功するが張翼の鉄指拳に倒れてしまう。逃走を続ける姫は、側近と顔なじみだった何宗道の[金票]局(何宗道の部下に龍方が登場)へと駆け込み、安全な場所まで脱出しようと決死行に挑んだ。
道中、襲ってきた山茅を倒して客棧に立ち寄るが、何宗道と因縁を持つ清朝派の陳惠敏(チャーリー・チャン)と遭遇。更に第2の刺客として龍飛(ロン・フェイ)が現れ、ここで姫の側近が命を落としてしまう。何宗道の妹である嘉凌(ジュディ・リー)を仲間に加えた一行は、姫の所持する宝や秘密文書を一緒に持ち運びするのは危険と判断し、豚肉に隠して川に流して運ぶことに…って、もうちょいマシな運び方は無かったんだろうか(笑
一方で龍飛は陳惠敏と共に進軍を続け、茶店での待ち伏せ作戦で何宗道らは一網打尽にされてしまった。激しい尋問の末に追い詰められる何宗道たちだったが、謎の酔っ払い(演じるはなんと『幽幻道士』の金塗!)の助けを借りて危機を脱出。なおも迫る敵勢に龍方を失うが、憎き陳惠敏を倒してこれに報いた。
しかし遂に張翼が何宗道たちの前に現れ、一転して絶体絶命の窮地に追い込まれる。張翼は何宗道らに決闘を挑んでくるが、流石に相手は手強い。そこに再び金塗が現れ、実は自分は明の残党の仲間だったことを明かし、残党軍による攻勢が始まった。こうして形勢は一気に逆転、改めて何宗道・嘉凌・金塗は張翼と相対し、ここに残党リーダーの喬宏(ロイ・チャオ)も参戦!張翼の強さの秘密だった小瓶(阿片?)を奪い、最後の死闘が幕を開ける!
果たして勝敗の行方は、そして機密文書の中身とは…?
▲この映画は、香港映画でお馴染みの[金票]局を取り扱った作品である。[金票]局とは要するにボディガード業のことで、主に積荷や金品の護衛に当たった役職のことを言う。功夫片では時たま見られる職業であり、詳しくは『超酔拳』『雙辣』等に描かれている。
第一影業といえば『不死身の四天王』『妖怪道士』のような、台湾映画らしい泥臭さの残る作品を多く作っている。だが本作は豊富なエキストラを導入し、ロケーションやスケールはショウブラ映画に匹敵する豪華さを確保。よく台湾映画では敵の皇帝の側近が2~3人だったりするが、この作品では最後まで大勢の兵が動員されており、第一影業がこの映画に並々ならぬ力を入れていた事がよく解る。また、キャスト面でも何宗道・黄家達・嘉凌・龍方・張翼といった賑やかな面子が揃っており、オールスター映画として見ても中々面白い。
功夫アクションはさすが劉家良といった感じのハイクオリティな殺陣で、何宗道は今回もいまいちパッとしない印象ながら(爆)他の作品で見せなかった鋭い技を決めている(やっぱりこの人は武術指導でだいぶ出来が左右されるなぁ)。注目の黄家達は序盤だけのゲスト出演だったが、こちらもこちらで映画の幕開けを盛り上げる熱演を見せた。その他にも異色の金塗VS張翼なんて対決もあったりするなど、功夫アクション・ストーリー共に中々の傑作だ。
前述したとおり何宗道の印象が薄いため、何宗道のベスト作品とは言えないところではあるが、第一影業が製作した作品の中では破格の逸品だったのではないだろうか。

「拳 アルティメット・ファイター」
原題:HONOR
製作:2006年
●これまで二ヶ月に渡って続いてきた格闘映画特集も本作でいよいよラスト。今回も再び本物の格闘家を起用した作品で…って、なんだか最近のマーシャルアーツ映画はこんな触れ込みばっかだなぁ。ロレンツォ・ラマスとかジェフ・ウィンコットとか、90年代に活躍していた格闘映画スターたちはどこにいっちゃったんでしょうか?
ジェイソン・バリーは軍を退役し、養父であるロディ・バイパー(!)のもとへ戻ってきていた。警察官だったバイパーは職を退き、現在は小さな飲食店を経営しようとしているようだが、街ではラッセル・ウォンら悪党グループが幅を利かせていた。このラッセルという男、かつてはジェイソンとも旧知の仲だったのだが、今では外道に堕ちて冷酷非常な男となっていた。
レミー・ボンヤスキー、ドン・フライ、西冬彦といったそうそうたる顔ぶれを部下に従え、反抗した船木誠勝の日本料亭をぶち壊したりとやりたい放題の限りを尽くすラッセル。その暴力の矛先はジェイソンとバイパーの元にも及び、遂にはバイパーの店が襲撃されて昔馴染みだった刑事が命を落としてしまう。怒りを爆発させたジェイソンはラッセルの元に向かい、虚しき死闘のゴングが響き渡るのだった…。
まず本作で目を引くのがロディ・バイパーの存在だ。バイパーと言えば千葉真一の『リゾート・トゥ・キル』や、ミスコン版『ダイハード』だった『ハードネス』なんかに出ていた往年の格闘映画スターだ。しかし本作では「これがバイパーか!?」と驚くほどの老けっぷりで、それどころか職場を引退した優しき父親という役柄があまりにもハマっており、かつての面影はほとんど残っていない。これには誰もが残念がるだろうが、その判断は早計至極。なんと本作の大詰めで、今まで寛大だったバイパーがブチ切れて悪党どもをボコボコにしてしまうのだ!さすがに途中でスタミナが切れてしまうが(笑)、それでも最終決戦にまでバイパーは参加し、幹部のドン・フライと対決するのである。私はまさか老齢のバイパーが格闘アクションまでやってのけるとは思っていなかったので、この展開には大きな衝撃を受けました。
ちなみに本作はジャケ裏の解説で「また裏社会の格闘大会か」と思ってレンタルした作品だが、どちらかというとオリビエ・グラナーの『エンジェル・タウン』に近い感じ。バイパーたちとジェイソンのやり取りも少々冗長であり、それほど大した作品ではなかった。だが一方で格闘シーンは出来が良く、ちゃんとレミー・ボンヤスキーやラッセルらも動けているように撮れている点は中々よさげ。ちょっと編集で見づらい部分もあるが、ここまで紹介してきた最新の格闘映画では最もいいファイトだった事は確実だ。ただ1つだけ言わせてもらえるなら、ラストバトルの乱戦は一組ずつじっくり見せるタイプでやって欲しかったなぁ…とは思いますが(笑
という事で、今回の特集では90年代の秀作群と2000年代の新たなマーシャルアーツ映画を甲乙織り交ぜて紹介してみました。これら2つの世代の作品を見渡してみて解ったのは、現在のマーシャルアーツ映画界に大きな人材がいない…という事です。この点は香港映画や邦画も抱える問題で、類稀なる実力を持つ人間が徐々に業界から消えていくのは万国共通の悩み。この問題は今回紹介した作品群を比較するとよく解りますが、最近の作品になるにつれて特色の薄い作品になっていく様子が見て取れます。
最近は映画技術が発達し、アクション超人たちの登場も話題になっていますが、本当に格闘映画はこのままでいいのだろうか?格闘家ぐらいしか動ける人材がいなくなってしまうのではないのだろうか?…その答えは、これからも作られていくであろう数多のマーシャルアーツ映画たちの中にあるはず。今後格闘映画がどのような変化を見せるのかは、拳と拳で闘う男たちが作り上げていく事でしょう(またも逃げ気味の結論で、この項は〆…苦笑)。