※ 各結社の作品を解説省略して4首前後掲載
【自生林】
初空に隈なく照らす朝光り明け行く空に拍手の音 高島哲子
砕かれし氷の浮きて船体にぶつかりながら船軋る音 〃
正と誤と勝者と敗者の世にありて優しきものは選ばれずゐる 大浦明弘
畑仕事地域貢献趣味の短歌仲間の誇り大きな存在 駒井米子
【ときわ短歌】
次つぎと仕事の増してこれで良し生きて味はう極楽浄土 杉本靖子
冬ながら芽を吹く蘭の花鉢に心安らぎ正月迎へり 石澤利夫
囲むには足りぬ独りの鍋料理きのうも今日も気ままな余生 鈴木ヨシ
日の出前凍れる路を摺り足で体操に向かふ元旦の朝 瀬谷隆夫