、
「 いやぁ~ な~んとも 良い お天気ですなぁ ~ 」
と 聞き覚えのある 声が 聞こえした。
声の主は あの白ウサギでした。
アリスの顔を 覗きこんでいます。
「 お い ! てめぇ ~ 天気の話じゃなくて 、
あたしに 他に何か言うこと無いのかよ ! 」
と アリス。
「 そうそう クロケーは楽しみですなぁ ~♪
クロ クロ ケッケッケ~ ♪ 」
と 白ウサギ。
「 てめえ あたしを 覚えてないのかよ ! 」
「 さぁ どちらさんでしたっけぇ ? 」
白ウサギは アリスを自分の家のメイドと
間違えたことを覚えていませんでした、
やはり、ウサギに人間の個体識別は難しいようなのでした。
「 腹立つけど 所詮はウサギだもの、
その気になればシチューの具にもできるし、まぁいいわ 」
アリスは ウサギを見下して、少し鷹揚な気持ちになりました。
「 そうだ、コショウが充満した家の公爵夫人が、
クロケーに参加してるはず、
ブタの赤ちゃんのこともあるし、
どこにいるか 聞いてみようっと 」
アリスは 白ウサギに聞いてみました。
「 公爵夫人は どちらにいるんですかぁ ? 」
「 こっ ここで うっ つっ 迂闊な事を申すでない 」
と 白ウサギは驚き 声をひそめ早口で言いました。
「 うかつって どういうこと ? 」
白ウサギは アリスの耳元に ささやきました。
「 公爵夫人はぁ 死刑宣告をぉ されたのだよぉ 」
「 えっ どうして !? 」
「 今、公爵夫人に 憐憫の情を持ちましたか ? 」
と白ウサギ。
「 全然、持ってませんけどぉ ~。
あの態度だと遅かれ早かれ 誰かの怒りを買って、
そうなるのも当り前のような気もするするしぃ ~
今まで、首が繋がっていたのが 不思議なくらい。
でも 何をやらかしたのかしら ? 」
「 実は 女王様の横面を ひっぱたいたんですよぉ 」
と 白ウサギ。
「 ぎゃ~っはははっははは ~ ♪ 」
アリスは笑ってしまいました。
白ウサギが 慌てて、ささやきます。
「 しぃ~! お静かにぃ~ !
女王様に 聞こえてしまいますぅ 」
「 なんか 似たもの同士みたいね、
二人でサーベルを持って首を刎ね合えば
きっとお似合いよ、うふふふふふ ♪ 」
と 悪意丸出しで物騒な事を言うアリス。
「 実は、公爵夫人は 遅刻されましてな、
そこで 女王様が 、、、、、 」
「 全員 位置に ついてぇぇええ ~ ! 」
と 女王が、大声で 号令をかけました、
話は中断されました。
皆がドタバタジタバタ 右往左往して、
やがて定位置に付きました。
「 は じ め ~ !! 」
クロケーの試合が 開始されました。
続 く