偽作 不思議の国のアリス 30 | 藤花のブログ 詩と

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この胸に 湧き上がる気持ちを 言葉にして あなたに贈りたい






「 いやぁ~ な~んとも 良い お天気ですなぁ ~ 」

  と 聞き覚えのある 声が 聞こえした。

  声の主は あの白ウサギでした。

  アリスの顔を 覗きこんでいます。


「 お い ! てめぇ ~ 天気の話じゃなくて 、

  あたしに 他に何か言うこと無いのかよ ! 」

  と アリス。


「 そうそう クロケーは楽しみですなぁ ~♪

  クロ クロ ケッケッケ~ ♪ 」

  と 白ウサギ。

  
「 てめえ あたしを 覚えてないのかよ ! 」


「 さぁ どちらさんでしたっけぇ ? 」

  白ウサギは アリスを自分の家のメイドと

  間違えたことを覚えていませんでした、

  やはり、ウサギに人間の個体識別は難しいようなのでした。


「 腹立つけど 所詮はウサギだもの、

  その気になればシチューの具にもできるし、まぁいいわ 」

  アリスは ウサギを見下して、少し鷹揚な気持ちになりました。


「 そうだ、コショウが充満した家の公爵夫人が、

  クロケーに参加してるはず、

  ブタの赤ちゃんのこともあるし、

  どこにいるか 聞いてみようっと 」


  アリスは 白ウサギに聞いてみました。
  

「 公爵夫人は どちらにいるんですかぁ ? 」
  

「 こっ ここで うっ つっ 迂闊な事を申すでない 」

  と 白ウサギは驚き 声をひそめ早口で言いました。


「 うかつって どういうこと ? 」

  白ウサギは アリスの耳元に ささやきました。


「 公爵夫人はぁ 死刑宣告をぉ されたのだよぉ 」


「 えっ どうして !? 」


「 今、公爵夫人に 憐憫の情を持ちましたか ? 」

  と白ウサギ。


「 全然、持ってませんけどぉ ~。

  あの態度だと遅かれ早かれ 誰かの怒りを買って、 

  そうなるのも当り前のような気もするするしぃ ~

  今まで、首が繋がっていたのが 不思議なくらい。

  でも 何をやらかしたのかしら ? 」


「 実は 女王様の横面を ひっぱたいたんですよぉ 」

  と 白ウサギ。


「 ぎゃ~っはははっははは ~ ♪ 」

  アリスは笑ってしまいました。


  白ウサギが 慌てて、ささやきます。

「 しぃ~! お静かにぃ~ ! 

  女王様に 聞こえてしまいますぅ 」


「 なんか 似たもの同士みたいね、

  二人でサーベルを持って首を刎ね合えば

  きっとお似合いよ、うふふふふふ ♪ 」

  と 悪意丸出しで物騒な事を言うアリス。
  

「 実は、公爵夫人は 遅刻されましてな、

  そこで 女王様が 、、、、、 」



「 全員 位置に ついてぇぇええ ~ ! 」

  と 女王が、大声で 号令をかけました、

  話は中断されました。

  皆がドタバタジタバタ 右往左往して、

  やがて定位置に付きました。


「 は じ め ~ !! 」


  クロケーの試合が 開始されました。




      続 く