偽作 白雪姫 17 | 藤花のブログ 詩と

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この胸に 湧き上がる気持ちを 言葉にして あなたに贈りたい









「 これは 胸パッドじゃぁねえ ! 

  高性能爆弾だよ !

  みんな 地獄の底まで 吹き飛ばしてやる ~! 」


  王妃は 両手に高々と 爆弾を掲げました 


「 みんな 動くんじゃぁないぞ ! 」


「 かっちょいい ~! 王妃様 ステキ ~! 」

  従者が言いました


「 そうだろう 私が この物語のヒロインだ ! 」


「 いいぞ いいぞ ヒュ~ ヒュ~ ♪ 」
 

「 舞踏会の みんな よく観ておきな ! 

  芳しく 麗しく咲いた 大輪の 悪の華 

  魅惑の ピカレスク・クイ~ンだ ! 」

 
「 うひゃひゃ かっちょいい ~♪

  あっ でもぉ 王妃様ぁ 爆弾の導火線に

  どうやって火をつけるんですかぁぁ ? 」


  芋虫のように 王妃の近くに擦り寄った従者は 

  小声で 王妃に聞きました

  王妃は 内心 焦りながらも 正面を向きながら答えます


「 おっ おまえ マッチ 持ってるんだろ ? 」


「 えぇぇ わたくしめ ノンスモーカーですよ

  タバコも買えない 安月給ですからぁ しくしく 」


「 ばかもん ! 人聞きの悪い事言うな !

  男なら せめて火打ち石くらい持ってろよ ! 」


「 そんなぁ 爆弾持ってるなら

  自分で持ってきてくださいよぉ 」


「 私だって 美容のため 喫煙しないから 

  マッチは 持ち合わせてないんだよ

  ほら マッチ一本火事の元って言うだろ 

  火遊びして 夜 おねしょしたら困るだろう 」


「 ふ~ん 

  じゃぁ この会場のキャンドルで

  火をつけたらいいんじゃないですかぁ ? 」


「 よし いいところに 気がついたな 

  褒めてやる お~ほっほほほ ♪ 」


  二人は こそこそと会話をかわし

  王妃は 近くにある燭台のキャンドルに近づき

  その火に 爆弾の導火線を近づけました 
  

「 よっしゃぁ ~! 

  火ぃ 点けちゃる お~ほっほほほ お~ほっほほほ ♪ 」


<  じゅぼっ !>


  高性能爆弾の導火線に 火が点けられました



「 白雪 ! 王子! レスラーども !

  てめえら まとめて 吹き飛ばしてやる 

  覚悟しやがれ ~! お~ほっほほほほ ♪ 」




      続 く