シマリスっぽくてもアリは食うぜ?一日2万匹のシロアリを召し上がる絶滅危惧種「フクロアリクイ」



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オーストラリア固有種のフクロアリクイ(ナンバット)は、体長20-27cm。尾長16-21cmと大きめなリスっぽい体。後部の体毛は黒く、背面に白い横縞が入るちょっとおしゃれな有袋類。とは言え育児嚢は痕跡程度のもので、その機能は果たしてないと思われる。

 乾燥した森林に生息し、有袋類では珍しく完全な昼行性で、夜間は巣穴で休む。群れは形成せず、単独で縄張りを形成して生活する。食性は動物食で、主にシロアリを食べる。嗅覚を頼りに倒木や地中にあるシロアリの巣を探し、前肢で巣を掘りおこす。活動の大部分を採食に費やす。成体は一日約2万匹のシロアリを食すという。

 フクロアリクイのちびっこたちの映像
Numbat young


 環境による生息地の破壊や、人為的に移入されたアカギツネやノネコ等による食害等で生息数は激減している。以前はオーストラリア中部から南西部にかけての広域に分布していたが、1970年代には西オーストラリア州南西部にのみ約300頭の基亜種が生息するのみとなった。そのため生息地でアカギツネの駆除を行ったり、動物園等において本種を飼育下で繁殖させ野生へ帰すプログラムが進められている。

赤ちゃんフクロアリクイ
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ちびっこフクロアリクイ
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大人のフクロアリクイ
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 舌は細く、体長の半分に達する長さがある。また舌は粘着質で覆われ、巣の中にいるシロアリを捕食するのに適している。
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西オーストラリアの自然保護区域Dryandra Woodlandにいるフクロアリクイ
Numbat in Dryandra




<カラパイア 記事より>