チーズセミナー&懇親会レポート | フェルミエ札幌店

チーズセミナー&懇親会レポート

本間るみ子の美味しいもの日記
「札幌・チーズセミナー&懇親会レポート」2010年2月9日(火)


ちょうど雪祭りが始まったばかりの札幌に来ています。

寒波の続いた北海道ですが、今週は気温も上がり穏やかそうですから、

札幌滞在期間中に出かけようと思っています。


それにしても日曜日の朝は風が強くて、飛行機が無事に札幌に到着することが

出来るかどうか不安でした。なにしろ出発前の羽田空港では

「強風のため引き返すこともあります。」なんて言われたのですから・・・。

少し遅れたものの、大きな揺れもなくランディング出来て、乗客一同ほっと一息つきました。


千歳空港からは、まっすぐにセミナー会場の会議室に直行。

13時半からのセミナーは、道内のチーズ生産者の方々が多く集まっ下さったので、

お話の内容は自然とフランスの牛や牛達が暮らす環境や、牛が食む草の話等になりました。


セミナー終了後は、場所を移して懇親会が行われました。

会場は昨年オープンしたばかりで、巷で話題を呼んでいる「バルコ サッポロ」。


※ BARCOM SAPPORO
http://www.barcom.jp .


経営は「株式会社 北海道テロワール」で、北海道という地域固有の

風土や環境を通して愉しむ事業を行う市民投資の株式会社で、
代表を務める「GYU川口」というユニークなニックネームを持つ
川口剛氏の名刺には、なんとかわいい牛のイラストが・・・。

彼は札幌タパス実行委員会の委員長を務め、スペインのバルには

かなり詳しいのです。


そして、取締役であるシェフの名刺の肩書きは「シェフ・畑のガイド」。

山羊好きの塚田宏幸シェフの名刺は山羊のイラスト入り。
牛と山羊のコンビにいたく感動した私は、二人の写真をカメラに収めました。

その他のスタッフも、仕事や趣味をたくさん持つユニークな人達ばかり。

そうそう、楽しい名刺のイラストもスタッフのひとりが書いたものだそうです。


また店内には、写真家の保苅徹也氏がコスタリカで撮った素晴らしい作品が

ずらりと飾られています。ここは立ち飲みスタイルのバルですから、

ワンコインで好きなワインをボトルから開けて下さいます。

さらにお料理もスペイン・タパス風。低価格でいろいろと楽しめるのです。


この日は塚田シェフが大好きなシェーヴルのフライが前菜に登場。
「サント・モール・ブラン・アーディ」を1.5cmくらいにカットしたものを

フライにしてサラダの上におき、ハーブがきいたドレッシングでいただきましたが絶品でした。


続いて短角牛のスープ、そして2月1日~15日まで北海道で開催されている

「蝦夷鹿祭り」にも参加しているそうで、鹿肉のローストをいただきました。

黒胡椒の効いた血がしたたるような柔らかな焼き具合。

まさに北海道の旬を味わいました。


鹿肉とあわせて、シェフが腕によりをかけて作ってくれたのが、

エストラゴン入りのアリゴでした。エストラゴンはよもぎ科のハーブで、

北海道にもあるのだとか。鹿肉との相性も楽しめました。


メインの蝦夷鹿料理に続くもうひとつのメインは、この日セミナ
ーに参加した方々が、持参して下さった手作りチーズです。



フェルミエ札幌店


北海道にはたくさんの生産者がいますが、道南のチーズを

盛りたてているのは、函館で「アルパージュの会」を主宰してきた山本博紀さん。

東京に来た時は、必ず愛宕店に顔を出してくれる山本さんとの付き合いは、

気がつけば20年近くになります。

チーズ製造に長年携わっている熱心な山本氏は、

新しくチーズ製造をスタートする人達の相談役になっています。

長年の夢を実現させて、昨年は自宅に工房を造って認可をとり、

時間を見つけてはいろいろなチーズ作りを愉しんでいます。

この日持参して下さった「カチョカヴァッロ」は、焼いてパンに乗せていただきました。


道東にある三友牧場の酪農スタイルにあこがれ、牛が草を食む牧場にこだわった

小栗美笑子さんが持参して下さったチーズは、「ペレ」と「ウメ」。

ペレは草の名前からつけられたそうで、小栗さんのこだわりを感じました。

「ウメ」は梅酒でウォッシュしたチーズです。

どちらも人気で、あっという間になくなってしまいました。


やはり放牧にこだわる村上牧場の村上健吾さんの持参して下さったチーズは「ガンビ」。

まだまだチーズを仕込むのは1ヶ月に1~2回だけだそうですが、楽しみな作り手だと思いました。


「チーズ工房 羊飼い」の代表・田中孝幸氏は、羊乳製のウォッシュタイプを持ってきて下さいました。

羊乳の甘さをとても上手に引き出している彼は、羊乳でいろいろなチーズに挑戦したいと意欲満々。

これからが楽しみです。


そして、中央区伏見で「サロン・ド・アンジュ」を主宰する西村聖子さんのチームは、

チーズ好きが集まり、研究に余念がありません。

この日は、熟成違いの「サン・マルスラン」タイプ、表皮が自然のカビに覆われたトム、

さらにジャムを表面にぬったというデザートチーズなどが出され、美味しくいただきました。

西村さんはお菓子のサロンを経営していますが、なぜかチーズ好きの仲間が集うのだとか。

その中で一番若いながら統率力があり、勉強会を熱心に計画しているのが射場勇樹君です。

大阪生まれの射場君は酪農学園大学を卒業したあと、

北海道でチーズづくりの路を選びました。

情熱がほとばしるような射場君に出会えて私も刺激を受けました。 



外は雪がちらついていますが、会場内はチーズに熱い人達ばかり。
「今年の夏は道南のチーズ工房を訪ねなければ!」という使命感に
燃えた懇親会となりました。 


16時から始まった懇親会は19時に終了。その後、この会を企画した

フェルミエ札幌店の星野主任と一緒に、円山地区に移転した新店舗へと急ぎました。

新しい店舗の内装にとことんこだわったマダム斎藤のセンスが

キラリと光るお店にやっと訪れることが出来て感無量!

淡い黄色の明るい店内はとっても温かいイメージです。
以前よりスペース的には狭くなったのに、間口が広がったせいかむしろ

広くなったように感じます。車2台分の駐車スペースもありますので、

ゆっくりとお買い物をしていただけるようになりました。
「移転して良かったですね。」という声も多く聞かれるそうです。
まだまた雪が多い札幌ですが、ぜひお出かけ下さいね。


フェルミエ札幌店

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   北海道札幌市中央区大通西24丁目2番3号
   プルミエール大通
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